Arm、エッジデバイスに機械学習をもたらす「Project Trillium」を発表

Natalie Gagliordi (CNET News) 翻訳校正: 矢倉美登里 高森郁哉 (ガリレオ)

2018-02-14 11:00

 英国の半導体設計大手Armは現地時間2月13日、エッジデバイスに機械学習をもたらす知的財産(IP)スイート「Project Trillium」を発表した。

 このIPには、同社の機械学習用プロセッサと物体検出用プロセッサ、ニューラルネットワークソフトウェアが含まれている。

 Armによると、機械学習用プロセッサは、エッジデバイスでの高いパフォーマンス効率と推論を目指すオープンソースのソフトウェアによって実現した、まったく新しい設計で構築されたという。きめ細かい物体認識を高速化し、4.6TOPS(1秒間に1兆回の演算を行う)を超える能力を持ち、効率は1ワットあたり3TOPSだ。

 物体検出用プロセッサは、映像内の物体や人物の認識を想定して設計されており、毎秒60フレームのフルHD画質の映像をリアルタイムで処理する。ARMは、第1世代の物体検出用プロセッサが最新の「Hive」セキュリティカメラに搭載されると述べたほか、統合ソリューションの将来的な使用例を数多く挙げた。


 Armによると、機械学習および物体検出用プロセッサは、スマートカメラなど視覚ベースのデバイスに加えて、歩行者にとっての障害や渋滞、安全問題など、リアルタイムの情報や管理のためのスマートシティシステムにも応用できるという。同社はまた、基盤となるアーキテクチャが、データセンターを含むさまざまな規模に対応できると述べた。

 ニューラルネットワークソフトウェアは、Googleの「TensorFlow」、「caffe」、「Android」のニューラルネットワークAPI(NNAPI)などのニューラルネットワークフレームワークと、「Cortex」CPU、「Mali」GPU、および機械学習用プロセッサとの間の隔たりを埋めるものだという。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    Pマーク改訂で何が変わり、何をすればいいのか?まずは改訂の概要と企業に求められる対応を理解しよう

  2. 運用管理

    メールアラートは廃止すべき時が来た! IT運用担当者がゆとりを取り戻す5つの方法

  3. セキュリティ

    従来型のセキュリティでは太刀打ちできない「生成AIによるサイバー攻撃」撃退法のススメ

  4. セキュリティ

    AIサイバー攻撃の増加でフォーティネットが提言、高いセキュリティ意識を実現するトレーニングの重要性

  5. セキュリティ

    クラウド資産を守るための最新の施策、クラウドストライクが提示するチェックリスト

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]