ビジネスの現場に確実に浸透しつつあるスマートデバイス
朝日インタラクティブは7月11日、セミナーイベント「ZDNet Japan スマートデバイスセミナー～実例で分かる！ 導入・活用の成功ノウハウ～」を開催。富士ソフトの講演では、「タブレットを活用したワンランク上のワークスタイル実現の極意、教えます！」として、同社のmoreNOTE事業部長である松浦直樹氏が登壇した。
富士ソフト 松浦直樹氏
松浦氏は、スマートデバイスが急速な拡大を続けていると話し、2013年はスマートデバイスをビジネスで本格的に活用する元年になるとして、ビジネス関連だけにとどまらないスマートデバイス普及の可能性を指摘。教育現場で、スマートデバイスを活用する体験授業が行われた模様を紹介した。
これは教師と生徒がタブレット端末を持ち、教科書や黒板代わりに使用するというもので、教師がタブレットに表示されている教科書にアンダーラインを引けば、生徒のタブレットにも反映される。また教師は、問題を回答する生徒のタブレット画面を一覧表示で確認することができる。さらにタブレットは、給食の献立を表示したり、緊急速報を表示することもできる。この体験授業で使用されていたのが、同社の提供するスマートドキュメントサービス「moreNOTE」というわけだ。
「moreNOTE」はクラウド上の専用サーバーにドキュメントを保存し、社内外のPCやスマートデバイスからアクセスできる。常に最新の資料やドキュメントを、企業管理下のもと安心・安全・簡単に持ちだすことが可能だ。一方、「ビジネスの現場で懸念されていることは第一にセキュリティであり、ある調査データによれば利用者の77％が、カタログやドキュメントの利用に「Dropbox」や「evernote」などの外部サービスを使用していた」と松浦氏。しかも、うち83％は大企業の社員であり、40％は実際に情報漏えいを経験していたという。
こうしたセキュリティと合わせ、スマートデバイスの導入において企業が心配している「コスト」「導入効果」「運用」の課題を解決するのは「moreNOTE」であるとして、後半はデモを交えた解説が行われた。
懸案のセキュリティについては、「moreNOTE」はダウンロードしたファイルをオンメモリで展開できるので、デバイスに残さないことが可能であるほか、ユーザーをグルーピングしてユーザーごとにアクセス制限などを行えること、ファイルや通信経路は暗号化されているため、例えばAndroidデバイスのroot権限を取られてもファイルは閲覧できないこと、そして、すべてのログを取得している点を挙げた。
デモでは、実際の動作をiPadやWindows8タブレットで紹介したほか、今年の秋口にはリリース予定という開発中のAndroid向け「moreNOTE」も披露。さらに富士ソフトの自社事例として、「moreNOTE」によるMobile BIの活用例も紹介された。その一例が、2012年12月以降の「moreNOTE」の販売状況のデータだ。
同社では商談にも「moreNOTE」を使用しているが、実際に資料の閲覧に活用しているか、担当者によってばらつきがある。この状況もログから簡単に視覚化できるのだ。例えば営業担当者全員に配布した「営業資料.ppt」というデータを、誰が、いつ、どこで閲覧しているかは、地図上などで簡単に確認可能だ。紹介した例では、積極的に「moreNOTE」を活用して営業している地域では販売好調、活用していない地域では低調といった結果が一目瞭然になったという。
スクリーンに投影されたのは、配布した資料を、どのユーザーがどの場所で読んだかを視覚化したもの。タブレットのGPS機能を利用している。
ユーザーごとに利用状況のログが取れる。営業現場であれば、これを有効活用することで、戦略の幅が大きく広がるだろう。
富士ソフトの販売データだ。活用している関東地域では、販売数が伴っている。こうしたデータがあれば、地域ごとの営業スタッフに対し、より的確な指示を出せるだろう。
最後に松浦氏は、moreNOTEが「企業管理下のもと安心・安全・簡単」に活用できるソリューションであると強調。これにより、スマートデバイスの特性を活かしながら効率化し、ワークスタイルの変革を推進できると訴え、講演を終えた。
なお、本公演資料は、スマートデバイス（Android OSは対象外）をお持ちの方はこちら（富士ソフトのWebページ）の【講演資料の閲覧方法】を参照いただき、moreNOTEアプリをインストールすると、moreNOTE紹介資料とあわせてダウンロードできる。（9月30日まで）
また、お持ちでない方、ZDNet Japan内で資料をダウンロードしたい方は、以下よりダウンロードが可能だ。
