タブレットによるワークスタイル革新を自ら実践
――では、PC＋の「ビジネス・ソリューション」とは、具体的にどのようなものなのでしょうか。
垂見：1つは、レノボ・ジャパンの大和研究所が展開している「ファクトリーサービス」や、「キッティングサービス」によって、企業によるデバイスの導入／展開時の手間とコストを大きく削減するというものです。前者のファクトリーサービスは、お客様のご要望に応じたOSのカスタマイズやローディングを行うというサービスで、後者のキッティングサービスは、デバイスの各種設定作業やアプリケーションのインストール、ネットワーク設定などを出荷前に行うというものです。また、製品の導入後も、お客様のデバイスを長期にわたり保守するサポートメニューを用意しています。
さらに当社の場合、「MDM（Mobile Device Management）」ツールをはじめ、仮想デスクトップやOSイメージ管理／配布、コンテンツ管理／配信アプリケーション、さらには高速モバイル通信サービスなどを提供する各社と密接なパートナー関係にあります。これらのパートナー製品／サービスと、当社のデバイスとを組み合わせることで、お客様の目的や用途に適したモバイル環境をすみやかに構築することが可能になります。
――マイクロソフトの「Windows 8.1」がすでにリリースされていますが、Windows 8は、PC＋の戦略にとってどのような意味を持っているのでしょうか。
垂見：ご存じのように、Windows 8はPCとスマートデバイスの双方に適した設計になっています。その点で、PC＋の考え方にピタリと合致したOSと言えるでしょう。また、過去のソフトウェア資産を生かしながら、新たなワークスタイルへのスムーズな移行を図れるという意味でも、さらには、セキュリティ管理や運用管理の確実性／効率性を担保するという点でも、Windows 8は企業にとってやはり魅力的なプラットフォームです。PC＋の戦略とソリューションは、Windows 8の普及とともに、さらに大きな広がりを見せるものと期待しています。
――PC＋の実効果の高さ、あるいは有効性を裏付ける例は何かありますか。
垂見：まず言えるのは、レノボ製品の実績と勢いです。2009年から2013年にかけて、モバイルデバイスの世界市場における当社シェアは約2倍に拡大しています。スマートデバイス市場におけるシェアも、直近1年の前年比成長率は実に47％に上ります。
こうした勢いは、当社のモバイルデバイスとソリューションが、ビジネス現場のニーズやワークスタイルの変化に合致していることの表れと言えるでしょう。
また、当社の製品／ソリューションの優秀性を示す一例として、ソフトバンクテレコムさんの事例も挙げられます。ご存知の方もおられるでしょうが、ソフトバンクテレコムさんでは、「ホワイトワークスタイル」という新しい働き方を追求し、「いつでも、どこでも、どのデバイスからでも業務が行える環境」を、仮想デスクトップ・ベースで構築されています。そのコンセプトをさらに一歩前進させるために、同社では、約7,500台のシンクライアント端末をレノボのシンクライアント専用端末「ThinBoot ZERO」に切り替えたのです。そして、当社では、単にデバイスを提供するだけではなく、パートナー企業との協力の下、デバイス導入／展開の効率化やセキュリティの強化、デバイス起動時間／通信速度の高速化などを実現し、ソフトバンクテレコムによるワークスタイル革新を支援させていただいたのです。
さらに、レノボ自体も、「PC+」を自ら体現すべく、スマートデバイスを活用したワークスタイル変革に取り組んでいます。具体的には、当社のすべての外勤セールスパーソンにタブレットPC、ThinkPad Tablet2を持たせ、クラウドを介した情報共有／閲覧を実現し、セールス活動の機動力アップや顧客対応の迅速化、品質アップに役立てているのです。
その事例の詳しくは、ホワイトペーパーにまとめてありますので、是非、そちらも併せてご参照ください。
