インテルは2月9日、企業向けPC/サーバに搭載されるPentium4/Xeon両プロセッサの戦略発表会を行った。同発表会で、同社のエンタープライズ&ネットワークソリューション本部 プラットフォーム&ソリューションズマーケティング統括部長の平野浩介氏は、「企業向けPC/サーバに搭載されるプロセッサは、性能のほかに信頼性の向上を含めて、エンドユーザーの声を反映できる体制が整った」と説明。
インテル エンタープライズ&ネットワークソリューション本部 プラットフォーム&ソリューションズマーケティング統括部長 平野浩介氏 |
また、ハードを変更してもドライバなどソフトの更新を必要とせず、管理機能に優れた「ステートフルプラットフォーム」などが高い評価を受けていることを解説。インテル自身もこうした声を反映して、プロセッサやチップセット単体ではなく、PC/サーバメーカーと協力しながら、トータルなプラットフォームをベースに開発を進めていくことを強調した。
マーケティング本部 IAクライアント プロダクトマーケティング デスクトップ プロダクトマーケティングの荒木義満氏は、具体的な製品について解説。デスクトップPC向けの「Pentium4 6xx」を90日以内に出荷することをアナウンスした。
「Pentium4 6xx」は、2次キャッシュが従来の2倍である2MBまで拡張されたほか、負荷に合わせてプロセッサの処理能力を調節し省電力・低発熱を実現する「拡張版 Intel Speed Step(EIST)」、64ビットプログラムを実行するための「EM64T(Extended Memory 64 Technology)」などを搭載するのが特徴だ。
インテル マーケティング本部 IAクライアント プロダクトマーケティング デスクトップ プロダクトマーケティング 荒木義満氏 |
一方、サーバ/ワークステーション向けの「64ビット インテル Xeonプロセッサ」は、従来から「EM64T」と「EIST」を搭載している。次期出荷製品は、新たに「Pentium4 6xx」と同様2次キャッシュを2MBに拡張する。この結果、従来の「64ビット インテル Xeonプロセッサ」と比較して、同周波数の場合でも高い性能を発揮できるという。なお、インテルでは、2005年後半にはデュアルコアを搭載したプロセッサをデスクトップ/サーバの両製品で投入する予定。
最後に同社は「64ビット インテル Xeonプロセッサ」と完全な64ビットプロセッサである「Itanium 2」との棲み分けについても説明。「Itanium 2」は、メインフレームやRISC系プロセッサを使用したエンタープライズ系システムの置き換えを、それ以下のものを「64ビット インテル Xeonプロセッサ」で狙っていくという。