同社は米国時間19日、第1四半期の決算を発表した。モバイルチップの売上が好調で、売上高と利益はともに予想を上回った。また同社は製造プロセスの移行を速めるために、2005年度の設備投資金額を引き上げると語った。
同期の売上高は前年同期比17%増の94億ドルで、また利益は22億ドル(1株あたり34セント)と昨年同期比から31%増加した。
同社最高財務責任者(CFO)のAndy Bryantは、「いまのところ、需要は世界的に極めて堅調だ」と電話会議のなかで述べた。
2005年の第1四半期は対象期間が1週間長く、昨年同期比の成長率に幾分か影響もあるが、数字としてはウォールストリートの予想を上回った。アナリストらの予想は、売上高が93億ドル、1株あたり利益が31セントだった。Intelは3月に、それまで89億〜94億ドルとしていた売上ガイダンスを実質的に引き上げ、92億〜94億ドルとしていた。
一方、第2四半期の売上高は86億〜92億ドルになると見られている。
先週は、IBMが予想を下回る決算を発表したことを受け、株価が下げに転じていたが、今回のIntelの決算で再び市場が強含む可能性もある。
Intel社長のPaul Otelliniは、売上増加の一因として、ノートPC用プロセッサやノートPC用Wi-Fiチップ、携帯電話用プロセッサなどのモバイル関連製品の売上増を挙げた。携帯電話向けのプロセッサの売上急増は、Intelが同業界での契約獲得を狙って展開する長期キャンペーンに伴うもの。一方、Wi-Fiチップの売上増はIntelが2002年から展開するバンドル戦略の成果だ。
同社モバイル事業部の共同ゼネラルマネジャー、Mooly Edenによると、Pentium Mチップを採用するノートPCは80%以上がIntelのWi-Fiチップも搭載しているという。この数字は、Pentium Mの発売時よりも増えている。
Otelliniによると、デスクトップ関連チップの出荷数はわずかに減少したものの、この分をモバイル関連製品の増加が埋め合わせたという。また、デスクトップ関連ではデュアルコアチップの出荷がすでに始まっている。同氏は、デュアルコアチップの出荷数について、今四半期中には数十万個に達し、将来的には四半期の総出荷数が数百万個になる、と語っている。
Intelはまた、490万〜430万ドルとしていた設備投資の金額を引き上げ、新たに540万〜580万ドルとした。これは主にビジネスが予想を上回る好調ぶりであるほか、同社の65ナノメートル製造工程を使った量産体制に対する信用が高まっていることによる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ