シスコCEO、攻めの姿勢を強調--新分野への参入に意欲

Marguerite Reardon (CNET News.com)

2005-06-24 20:37

 ネバダ州ラスベガス発--Cisco Systemsでは、研究開発の成果と積極的な買収戦略とが1つになろうとしており、新しい会計年度には複数の新製品分野へ参入しようとしている。

 米国時間21日に当地で開かれたCiscoユーザー向けのカンファレンス、同社CEO(最高経営責任者)のJohn Chambersは基調講演を行い、同社が8月から始まる新会計年度には、3〜4カ月ごとに新しい「先進技術(Advanced Technology)」分野に参入していくことになると述べた。同社では、年間売上が10億ドルに達する可能性のある製品分野を「先進技術」と呼んでいる。。

 この動きは、通常は保守的なCiscoの姿勢に変化が生じていることを示すものと言える。同社はここ2年間ほど、新たな先進技術(分野への参入)を発表していない。

 同社にはすでに、無線技術や光ネットワーク、ホームネットワーク、ストレージネットワーク、IP電話、セキュリティの各市場を先進分野に定めている。

 これら6分野の売上はCisco全体の売上の20%以下に過ぎない。だが、同社にとってはこれらは最も成長市場であり、将来同社ではますます重要な役割を担うことになる可能性が高い。

 「われわれは2001年に、新技術分野への投資を劇的に増やすという決定を下した」と、Chambersは述べた。「同時に、われわれはリソースの再配分を行わなければならなかったが、これは従来の主力市場の伸びが横ばいになると考えたからだ。しかし、ある技術に取り組み始めてからその売上が10億ドル規模に達するまでには、5年から7年はかかる」(Chambers)

 Chambersは、具体的にどの分野に参入するのかは明らかにしなかったが、いくつかの手がかりは示した。

 「われわれがデータセンターの分野で何かをしようとしていることは明らかだ。また、われわれは引き続き技術の融合を進めていく」(Chambers)

 一部では、Ciscoが新たに発表した「Application-Oriented Network(AON)」の取り組みが、先進技術分野のひとつになる可能性が高いと考えられている。同社はこの取り組みで、従来の中核ビジネスであるインターネット・ルータの市場を超えて、メッセージング用ミドルウェア分野に進出することになる。同社はこの日AONの詳細を発表し、それに関連した新製品を明らかにしている。だがChambersは、今後3〜5年にかけて、AONが10億ドル規模の市場に成長するとは明言していない。

 「AONがその種の売上を生み出すアーキテクチャを持つかどうかを判断するのは時期尚早だ。この技術が業界のあり方を変えるものになるチャンスはあるが、しかしそれに成功するかどうかはわれわれの実行手腕にかかっている」(Chambers)

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向 けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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