Dellが、IntelのItaniumプロセッサ搭載サーバを段階的に廃止しようとしている。同社関係者が米国時間15日に明らかにした。この動きは、Intelと最も緊密な関係にあるPC/サーバメーカーであるはずの同社がローコストのサーバ製品に力を入れていることや、同プロセッサの主流製品への普及が進んでいないことを反映したものだ。
Dellではすでに廃止に向けて動き出している。例えば、同社のウェブサイトからはすでにItanium搭載サーバが姿を消している(ただし、検索で探し出せば「PowerEdge 7250」のようなItanium搭載製品が見つかる)。同社サイトでは、これらのサーバに代えて、同じくIntelのXeonプロセッサを搭載したサーバだけを大きく打ち出している。
Dellといえば、最も多くIntel製プロセッサを扱っているメーカーである。だが、同社がItaniumサーバを廃止する決定を明らかにしたことによる大きな混乱は見られない。
「Itaniumプロセッサに対するDellの支持を失うことは残念だ。しかし、正直に言って、その影響は無視できる程度のものだと見ている」とErica FieldsというIntel関係者は述べている。
Itanium搭載サーバの市場では、Hewlett-Packardの存在が断然大きいが、富士通、NEC、日立、Unisys、SGIの各社でもItaniumチップを搭載した独自のハイエンドサーバを販売している。
Intelは当初、Itaniumをさまざまなサーバに搭載させていく方針だった。だが、同社がそのターゲットを変更し、マルチプロセッサ構成の大規模なシステム向けに同プロセッサを限定し始めたころから、Dellは同プロセッサのサポートを打ち切る兆候を見せ始めていた。たとえば、同社は「大規模なサーバ(big iron)」がますます面白みを失いつつあると公言していた。そして、2002年には実際に、Unisysが開発した32プロセッサ搭載のXeonサーバを販売する契約を反古にした。
さらに最近では、Microsoftが、Windows Serverの次期バージョン「Windows Server 2003 R2」でItaniumをサポートしない方針を明らかにしたことも、Dellの方向性を決定付ける結果となった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ