ソフト開発の吉田鎌ヶ迫は5月8日、携帯電話用PtoPフレームワーク「Spear」および「Spear Multi」に新機能を追加した最新版の「Spear 2.0」「Spear Multi 2.0」の販売を開始した。
Spearは、KDDIのBREW上でのPtoPによる高速リアルタイム通信を実現した携帯電話用PtoPフレームワーク。コンテンツプロバイダは、Spearを利用することで、携帯電話でのリアルタイムオンライン対戦ゲームやオンラインアプリケーションの開発が可能になる。サーバを介さず携帯電話同士が直接通信するため、エンドユーザーは、従来の通信コンテンツに比べ圧倒的に速いレスポンスタイムを享受できるという。
また、Spearの上位版であるSpear Multiは、接続台数を1台から理論上台数無制限に拡張可能な多人数対応携帯電話PtoPフレームワーク。通信機能が制限されたネットワークでも複数人で快適な通信ができるよう、独自に考案したトポロジーにより開発された。なお、実際の接続可能台数は端末の性能に依存するという。
今回発売される最新版では、メモリ管理やデータベース接続の効率化、通信時のオーバーヘッド削減により動作の高速化と安定性の向上を実現し、マッチングサーバを複数台連携して運用できるようにしたことで、サーバの負荷分散と信頼性向上を図っている。
また、最新版のOracleデータベースサーバに対応したことにより、より多くのプラットフォームで動作させることが可能になった。さらに、KDDIの事前検証項目で必要な機能をSpear側で提供することにより、アプリケーション開発者の手間を軽減することができるとしている。