データセンター大手の米Equinixの日本法人、エクイニクスは12月5日、大阪初のデータセンターとなるInternational Business Exchange(IBX)データセンター「OS1データセンター」をオープンした。
エクイニクスは、データセンター事業者として、世界15カ国32都市において、IBXデータセンターを展開。日本では東京に4つのデータセンターを持つ。2012年度の売上高は、前年比21%増の18億9570万ドル(約1900億円)に上り、グローバルでは4400社が利用しているとのこと。
今後、ラックが増設されることになるため、まだ空きスペースが目立つ
今回新設するOS1データセンターは全世界で100番目、日本では5番目のデータセンターだ。OS1データセンターは、心斎橋近くの大阪市中心部に立地。大阪外国企業誘致センター(Osaka Business & Investment Center=O-BIC)の支援のもと、ケイ・オプティコムおよび関電エネルギーソリューション(KENES)と共同で開設したもので、エクイニクスがデータセンターを大阪に開設することで、東京と大阪、およびグローバル市場をつなぐネットワーク環境を提供し、ネットワークおよびロケーションの多様性を実現するほか、西日本の企業の海外への拡大を支援できるとしている。
都市型データセンターとしての立地が大きな特徴で、市営地下鉄などを利用できる交通至便な場所であり、ビジネスエリアにあるのも特筆できる。
OS1データセンターは、通信会社に対して中立的、つまり“キャリアニュートラル”なデータセンターと位置づけ、コロケーション、インターネットエクスチェンジ、ネットワークサービス、スマートハンズサービスを提供。ケイ・オプティコムのアクセス回線を介して顧客へのサービスを提供するともに複数の日系、外資系通信会社との相互接続が可能となる。
2012年に竣工した10階建てのデータセンター専用ビルの7階と8階の2フロアを使用し、今回の開設時は第1段階として8階に320ラックを提供。2014年中には第2段階として7階に800ラックを超える規模にまで拡張する予定だ。ラックあたりの電力は、標準で2~6KVAとなっている。すでに9階フロアを予約しており、今後の需要増に合わせて第3、第4段階の拡張も検討している。
OS1データセンターの利用企業は、エクイニクスのグローバルプラットフォームにアクセスできるため、世界で950社以上、国内で70社以上の通信事業者が選択できるのが利点だ。
また、大阪のネットワークハブの1つである堂島に直結。IBX間を相互接続する「Metro Connect」によってネットワークハブに直接接続できることから、OS1データセンターがグローバルネットワークとつなぐネットワークハブになるという。