ニューヨーク発--プロジェクトの失敗で数十億ドルを失うのは、大したことではない。初の自社ブランドスマートフォンでつまずいても、大したことではない。重要なのは、危険を冒すことを厭わない前向きな気持ちだ。
これは、Amazonの最高経営責任者(CEO)であるJeff Bezos氏が米国時間12月2日、Business InsiderのIgnitionカンファレンスで講演を行った際に発したメッセージの主旨だ。Bezos氏は同カンファレンスで、投資家が支出抑制を声高に要求しているにもかかわらず、Amazonが攻撃的な成長戦略を実施していることを擁護した。企業が危険を冒すことを止めてしまい、ゲームの終盤で生き残るために苦肉の策を講じざるを得なくなることの方が重大な問題だ、と同氏は述べた。
Fire Phone発表時のBezos氏。失敗を避けることは誤った戦略と12月2日に述べる。
提供:James Martin/CNET
同氏は、「いくつかの大きな成功が、上手く行かなかった多くのものを埋め合わせている」と述べ、Amazonが「Kindle」タブレットやデータセンター事業、サードパーティーオンラインマーケットプレイスから利益を得ていることを指摘した。「大胆な賭けをして、多くの失敗に資金を投じる。私はAmazon.comで何十億ドルにも相当する失敗を重ねてきた」(Bezos氏)
インタビューしたBusiness Insiderの共同創設者兼CEOのHenry Blodget氏は、Bezos氏にスマートフォン「Fire Phone」の失敗について質問した。同スマートフォンは7月に発売されたが、市場にインパクトを残すのに失敗しており、発売後2カ月で2年間の契約付きの価格が200ドルから99セントへと下がっている。Bezos氏は質問への回答として、一部技術の適正化には「反復」が必要と述べた。
「同端末については言えることは、しばらく見守っていてほしいということだけだ」とBezos氏は述べた。
Blodget氏は、Bezos氏がBusiness Insiderに出資していること、そして、Blodget氏自身も長期にわたってAmazonに出資していることを明らかにしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。