米Oktaは10月8日、米Salesforce.comと業務提携し、同社のアイデンティティー管理基盤「Okta Identity Cloud」とSalesforce.comの「Work.com」を統合できるようにすると発表した。
企業向けアイデンティティー管理基盤を手がけるOktaは、6500以上のアプリケーションと事前統合済みのベンダーニュートラルなIDaaS(ID as-a-Service)プラットフォーム「Okta Identity Cloud」を提供する。
Oktaの概要
Work.comは、新型コロナウイルス感染症によるパンデミックとその先の世界を見据え、従業員、お客さま、パートナー、コミュニティーの安全を確保して必要な情報を提供する一方、ビジネスを可能な限り迅速に再開するためのソリューション。
両製品の連携によって、「シームレスなエンドユーザー体験により生産性を向上」「自動プロビジョニングで時間価値とセキュリティを向上」「セキュリティを強化し、機密データを保護」といったメリットが得られるという。
OktaとWork.comの提携の意義
Oktaの共同創業者でエグゼクティブバイスチェアマン、最高執行責任者(COO)のFrederic Kerrest氏
概要を説明した米Oktaの共同創業者でエグゼクティブバイスチェアマン、最高執行責任者(COO)のFrederic Kerrest氏は、「ID管理やセキュリティに関するさまざまな問題を手動で解決するのは困難なため、自動化やテクノロジーの統合が価値をもたらす。セキュリティリスクを軽減し、エンドユーザーの生産性を向上させることにも寄与する」と説明している。
さらに、両社のパートナーシップについて同氏は「決して短期的なものではない。両社はともにテクノロジーリーダーであり、今後長期にわたって両社の顧客に対して連携のメリットを提供し続けていく。Salesfoce.comはアプリケーションとデータを提供して社員の生産性を向上させ、Oktaはワークフォースを安全に守り、適切なタイミングで適切なアプリケーションを利用できるようにする。将来にわたって両社は、より優れ、より安全な“ワークフォースエクスペリエンス”をさらに拡大していく。また、IT部門に対してはこうしたワークフォースエクスペリエンスのデプロイメントの自動化を支援していく」と語った。
OktaとSalesforce.comの提携の将来展望。なお、Frederic Kerrest氏および共同創業者で最高経営責任者(CEO)のTodd McKinnon氏はともにSalesforce.com出身者であり、両社のオフィスはサンフランシスコ市内のごく近所に位置しているなど、以前から両社は緊密な関係にあったといっていいようだ
なお、今回の発表はOktaのプライベートバーチャルイベント「Okta Showcase 2020」で行われたもの。Work.comとの統合はグローバルで発表と同時に提供開始された。