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DX推進部長が語る、ローコードツールを活用した内製開発で業務効率化を実現

ZDNET Japan Ad Special

2023-10-16 12:00

近年のデジタルトランスフォーメーション(DX)ブームのなか、企業のデジタル実装が急速に進んでいる。ただし、企業にとってのデジタル変革の本来の目的とは、最新のデジタルツールを導入して使えるようになることではなく、デジタル技術の活用によって業務を高度化、効率化させることにある。建築資材流通大手のナイスは、そのようなデジタル変革の本質を理解し、自社に合った形でのデジタル化を進めている。同社では使用するソフトウェアをメジャーなSaaS製品からClarisのローコード開発プラットフォーム「Claris FileMaker」(以下、FileMaker)へと移行。社内のDX推進部が自社の業態や働き方の文化に合わせる形で業務フローの再構築・自動化を進め、現場のデジタル活用レベルを底上げして業務効率化につなげている。

営業出身のDX推進部長が現場のIT活用を支える

 昨今多くの日本企業では、スクラッチ型開発の業務環境から脱却し、外部から提供される様々なデジタルツールを業務に合わせて併用するようになっている。一方でそういった最新のデジタルツールは、サービス提供側が生産性や業務効率、売上の向上をアピールする反面、必ずしも従来からの日本企業の働き方に適合するものではなく、使いどころや使い方を誤ると逆に仕事が増えて生産性が下がったり、ITコストを肥大させてしまったりする要因にもなる。特に、トップダウン型の企業や現場を知らないIT部門が主導で現場にツールを導入した場合、そのような状況に陥りがちである。

 そういったスクラッチ文化に慣れ親しんだ日本企業で、最新デジタル環境の不自由な側面を解消し、新旧のシステムを橋渡しできる存在として、業務を知る現場がデジタル化に介在できるローコード/ノーコードツールが注目を集めている。その中でローコード開発を適材適所でうまく使いこなし、業務のデジタル化を進めているのがナイスだ。

 ナイスは、第二次世界大戦後の復興期に発足。住宅建築用木材の販売を足掛かりに、現在は住生活分野全般にわたる商品・サービスを提供する企業グループへと成長した。主要事業は、木材や建築資材の流通を行う「建築資材事業」と、住宅・マンションの分譲・仲介・管理などを行う「住宅事業」である。

 それらの事業を支える同社のIT組織は、本体の管理本部に情報システム部的な役割を担うDX推進部が置かれ、そのほかに情報システム子会社としてナイスコンピュータシステムが活動している。役割としては、IT活用・投資の提案などや社内の大枠のITに関する事項を前者が担当し、基幹システムをはじめとする大規模システムやインフラの構築・運用を後者が担うという形で分担されている。

 DX推進部では、FileMakerを活用しながら現場のIT化を進めている。今回話を伺った吉田氏は元々営業系の出身だが、Claris 公式ガイドブックYouTubeセミナー等でFileMakerでの開発方法を勉強。FileMakerを活用して従来の業務IT環境の問題を改善するとともに、社員の困りごとを聞きながら業務アプリを開発し、一つひとつ社内のデジタル化と課題解決を進めている。

SaaS製品を使った顧客管理が自社に合わない

 FileMaker導入のきっかけは、ブームに乗って導入したSaaS製品の仕様が自社に合わなかったことである。同社では2014年前後から、資材事業本部での顧客管理用にSaaS型のCRM/SFAツールを利用していたが、業界の複雑なビジネスモデルとの整合性の問題から使いこなせず、顧客管理がうまくできていなかったという。そのような状況で、2015年に吉田氏がグループ総合企画部(現DX推進部)に配属となる。そしてまずは顧客を見える化する仕組みの構築に着手した。

 「資材事業本部の直接の顧客は材木業や建材業といった流通業者さんなのですが、もう1つその先に実際に家づくりを行う大工さんや工務店さんがいます。当時は以前から導入していた『日報』とは別で工務店さんの状況を把握する Excelを活用しており、それらをまとめる形でSFAツールに置き換えました。当時は従来形式の日報に現場担当者が慣れていることもあり、浸透に時間がかかったことや、かゆいところに手が届かず、自分たちの思い通りの仕組みにならないこと等から、既製品のSFAツールに限界を感じるようになりました」(吉田氏)

ナイス株式会社 管理本部 DX推進部 部長 吉田 裕貴氏
ナイス株式会社 管理本部 DX推進部 部長 吉田 裕貴氏

3年の検討期間を経て辿り着いたFileMakerという最適解

 そこで吉田氏は、新たな仕組みの構築を模索。3年間にわたり数々の展示会に出向き、10以上の製品を試していった。そして、あるメーカーのイベントでFileMakerに出会った。その後Clarisの2018年次イベントに参加してClarisの担当者に直接相談したところ、好感触を得られたと吉田氏は振り返る。

 「まず1ライセンス用のパッケージを購入し、入門用の書籍を取り寄せて独学で仕組みを学んでいきました。当時は社内でRPAを導入し始めたところで、元々Excelのマクロを少しだけ学習した経緯もあり、自分のプログラミングに関する学習レベルがFileMakerのローコード開発のレベルと合致していて、すっと入り込んでいけました。その過程で自社での活用構想もどんどん浮かんできて、これならいけるだろうと確信できたのです」(吉田氏)

 そこから吉田氏は、3か月で懸案だった日報アプリを開発。リリース時に現場に対して移行を告知して、1年の猶予を取りつつCRM/SFA上に構築していた顧客管理の仕組みを顧客データごとFileMakerに移植した。そして現在は、日報アプリ以外にもFileMakerを活用し、自社に適した形でいくつかの業務効率化アプリを組み上げている。例えば汎用的に使えるアプリとして、見積書の書式を統一した見積書作成システムを開発。そのほかにも個々の社員が抱える業務課題や、以前誰かが組んだExcelのマクロ、ブラックボックス化・属人化していた業務処理を行うためのローカルシステムをFileMakerで作り直し、ボトルネックの改善や業務効率化につなげているという。

 「資材事業本部では、スクラッチで開発した受発注や請求、入金など、メインの業務システムがあります。しかしながら実際はそれだけで現場の業務は完結しない場合もあり、基幹システムから出てきたデータをExcelに取り込んでさらになんらかの計算をするなど、業務システムだけではまかないきれない様々な業務があります。そういった業務を中心にFileMakerを活用しています」(吉田氏)

 FileMakerのアプリ開発を検討する際には現場にヒアリングし、現状の業務内容や処理画面を見た上で判断を下しているという。「全てをFileMakerに置き換えている訳ではありません。マクロを組んだ方が早い場合はマクロで対応しますし、RPAに任せた方がいいものはRPAにします。FileMakerで手に負えないものもありますし、そこは潔く諦めて別のツールを探したり、ベンダーに話を振ったりしています。その切り分けの判断がしやすいところもFileMakerの特長だと感じています」と吉田氏は話す。

運用ルールを決めて社内のIT統制を確保

 FileMakerの運用にあたっては、自社に則したルールや運用パターンを決めているという。まず利用範囲は、あくまで社内向けの機能という形にしている。さらに業務システムとは直接つながずに、顧客マスター等は業務システム内で運用。旧CRM/SFAに端を発する日報用の顧客データがFileMakerのデータベースに格納されていて、現場によって日々更新される運用形態となっている。

 アプリ開発に際しては、外部ベンダーを頼らずに独学とClaris担当者とのやり取りのみで完結させている。開発はクライアント環境で行い、300人強を数える現場のユーザーは、Webブラウザーベースの「Claris FileMaker WebDirect」を通じてアプリを活用する形を取っている。そうすることで、バージョンアップ時の手間を削減しているという。

 「Clarisが公開しているテンプレートを参考にしつつ中身を見て理解し、自分でゼロから構築することもあります。アプリの開発はDX推進部にて実施することで、メンテナンス性の向上を図っています。現場にはFileMakerの入り口を一つにし、様々な用途にレイアウトを切り替えて利用してもらっています」と吉田氏は語る。

現場の要望を受け、FileMakerで開発した打合せ室の空室一覧管理アプリ
現場の要望を受け、FileMakerで開発した打合せ室の空室一覧管理アプリ

FileMakerは企業の内製開発者にとって最適なツール

 FileMakerについて吉田氏は、「自分のような非エンジニアにとって非常に使いやすい仕組みになっている」と評価する。

 「FileMakerの最大の魅力は、開発手順が自由なところです。元々自分は現場の人間でしたが、FileMakerでは現場の困りごとを聞いて、現場は何をしたいのか、どのような操作をしたいのかという使う側の視点を起点にアプリを設計できます。具体的には、要件定義も不要ですし、テーブルやデータベースの設計も後からできるため、非開発者としては非常に扱いやすいのです。また、他の同様のツールは何か特別なことをしようとするとアドオン型で追加購入が求められることが多いですが、FileMakerでは高度な機能の実装も追加費用なく行えます。社内のIT組織が内製開発をするためには、FileMakerは最適なツールと言えるのではないでしょうか」(吉田氏)

 使う側の視点で開発できる――。まさにその部分は、現場がローコード・ノーコードツールを採用するにあたり重要なポイントである。同社では今後、少しずつ他の事業部にもFileMakerの活用範囲を広げていくとしている。

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