デルは2014年9月9日、「Intel Xeon Processor E5-2600 v3」ファミリを搭載する、13世代目となるIAサーバー「Dell PowerEdge」シリーズの新機種を発表した。今回発表されたのは、ラックマウント型サーバーである「Dell PowerEdge R730xd」と「Dell PowerEdge R730」、「Dell PowerEdge R630」、それにタワー型サーバー「Dell PowerEdge T630」の4機種で、いずれも同日より提供を開始している。
各機種ごとに特に適している用途や特徴としては、以下が挙げられる。
PowerEdge R730xd
Exchangeメールサーバ、Hadoop等SDS(ソフト定義型ストレージ)に適したXaaSプロバイダ、ビッグデータ利用者、コロケーションホスティング向けに100TBを2Uで実現する2ソケットストレージサーバ。
PowerEdge R730
クラウドアプリケーション、仮想化環境、ウェブテクノロジー、HPC、GPUによる画像処理、XaaSプロバイダ、仮想デスクトップをはじめ、様々な用途に適したオールマイティ 2ソケット2Uラックサーバ
PowerEdge R630
1.8 インチ SSD 24本を搭載可能な1Uのオールフラッシュサーバ。2ソケット対応。DBやウェブサーバの高速化を実現。IoT時代のフロントサーバに最適
T630
リモートオフィスや支店の店舗アプリの仮想化統合、ERP、DB,医療画像処理に最適な2ソケットタワーサーバ。最大32本のHDD及び最大4本のGPU搭載可。
これらの用途を想定して、第13世代のPowerEdgeシリーズでは、1CPU当たり最大18コア構成が可能な最新のサーバー向けプロセッサーである「Intel Xeon Processor E5-2600 v3」ファミリを搭載した。他にも、多様なワークロードやアプリケーションのパフォーマンスを向上するために、第12世代のデザインを踏襲しながらも、数々の性能・機能の強化を図っている。
企業が直面する、サーバーをめぐる様々な課題とは
「Dell PowerEdge」における特徴的な機能強化ポイントが、ストレージ容量と管理機能、ワークロード高速化の3点だ。その背景にあるのは、企業を取り巻く次のような課題である。
まず、携帯電話やスマートデバイスからのアクセスが爆発的に増加したことなどから、クラウドデータセンターを中心に膨大なウェブトラフィックをハンドリングできるようなサーバーが今まさに求められている状況にある。多くの企業は、アプリケーションの遅延等が発生してサービスレベルが低下する問題をいかに解決するか、まさに模索の状態である。
そこで注目されるのがフラッシュストレージやインメモリストレージといった高速なストレージ機器を搭載したサーバであり、目下デルが注力しているのも、このフラッシュストレージだ。
また、ウェブなどへのアクセスの増加により、蓄積したデータを分析するビッグデータのニーズも拡大している。とはいえビデオデータやセンサデータなどの蓄積には大規模なストレージが必要となるため、コストが嵩みかねない。そこでデルでは、100TBもの大容量ストレージを2Uのサーバでカバーすることで、SDS(ソフト定義型ストレージ)やビッグデータに対する要求に応えているのである。
さらに、サーバーの管理面でも様々な課題が存在する。まず内部統制などの理由から、現在企業が利用するサーバーの6割が現場で管理されている状況にある。リモート管理よりも現場での管理の方が多いのだ。しかし、人的コストはますます圧縮傾向にあることから、管理者のリソースはどこも逼迫しているのが現実だ。ここでもデルは、携帯機器などを使ったサーバー管理に対応することで、その工程を7割も削減することに成功しているのである。
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