現在、インターネットが当たり前のように利用されるようになりました。今後は、コンピューター同士だけではなく、「あらゆるものがネットワークでつながる」社会がやってくると言われています。
これからさらに重要性が増すネットワークに関する基本的な用語や仕組みの考え方、ぜひ身につけておきたい知識などを解説していきます。特に、これからITシステムに携わる新人担当者に向けた内容となっています。
今回は、ネットワークの概要を分かりやすく説明していきます。ぜひ最後まで読んでみてください。
ネットワークとは?
ネットワークとは、一般的に「人やモノを網状につなげたもの」を指します。ITシステムの世界では「コンピューターを相互接続したもの」を意味します。また、「情報の流れる経路」と言い換えてもいいかもしれません。
通信回路やケーブルなどを通してコンピューター同士を接続することで、情報の共有や処理の分散、メッセージの交換などを可能にします。
図1:ネットワークとは?(BFT道場 チョイトレの教育資料より、以下同)
ネットワークの構成要素
ネットワークは「コンピューター」「ネットワーク機器」「伝送媒体」などで構成されます。
コンピューターは、PCやサーバーなどアプリケーション(サービス)を提供したり、利用したりするものです。ネットワーク機器は、「スイッチ」や「ルーター」などアプリケーションのデータを転送するためのものです。伝送媒体とは、ケーブルや無線電波のようにコンピューターとネットワーク機器を接続するものです。
図2:ネットワークの構成要素
ネットワークの種類は大きく3つ
ネットワークの種類は大きく「LAN」「WAN」「インターネット」の3つに分かれます。
LANは「Local Area Network」の略で、家庭や企業の事業所、ビル内といった比較的狭い範囲のネットワークのことです。社内のPCをそれぞれ接続するなど、家庭や企業の拠点内に閉じたネットワークです。ファイルの共有やプリンターなどの外部機器を共有できる点がLANを構築するメリットです。
WANは「Wide Area Network」の略です。離れたLAN同士を相互接続したネットワークです。NTT、KDDI、ソフトバンクなど電気通信事業者が提供する回線を利用して、物理的に離れた企業間の本社や支社間を接続するときに利用されます。
インターネットは、世界中のネットワークと相互接続できるものです。インターネットへの接続先を提供するサービス事業者である「ISP(Internet Service Provider)」が相互接続したネットワークです。世界中のLAN同士を接続することにもなるので、広い意味でWANの一種と言うこともできます。
図3:ネットワークの種類