2025年 IoTやロボットを活用したDXは「無理のない足元からの取り組み」が有効

ノークリサーチはIoTやロボットを活用したDX提案を成功させるためにIT企業は何をすべきか?を調査/分析し、その結果を発表した。

株式会社ノークリサーチ

2025-05-26 12:00

<従来の想定にとらわれず、現時点のユーザ実態を踏まえた工夫が成功のカギ> ■複雑/高価なデバイスが不要であり、既存のシステムや業務を大きく変えない工夫が大切 ■「IoT」分野のDXソリューションにおける第一歩としては「従業員を対象としたIoT」が最有力 ■従業員の状態を把握するIoTにおいては既存システムに影響を与えないことが極めて重要 ■協働型ロボットは小規模企業の人材不足を補う有効な手段だが、実際の活用割合は低い ■自走型ロボットを協働型として活かす工夫も有効、接客ロボットは現場密着の支援が必要
PRESS RELEASE(報道関係者各位) 2025年5月26日

2025年 IoTやロボットを活用したDXは「無理のない足元からの取り組み」が有効

調査設計/分析/執筆: 岩上由高


ノークリサーチ(本社〒160-0022東京都新宿区新宿2-13-10武蔵野ビル5階23号室 代表:伊嶋謙ニ TEL:03-5361-7880URL:http//www.norkresearch.co.jp)はIoTやロボットを活用したDX提案を成功させるためにIT企業は何をすべきか?を調査/分析し、その結果を発表した。本リリースは「2025年版 DX&AIソリューションの導入パターン類型化と訴求策の提言レポート」のサンプル/ダイジェストである。

<従来の想定にとらわれず、現時点のユーザ実態を踏まえた工夫が成功のカギ>
■複雑/高価なデバイスが不要であり、既存のシステムや業務を大きく変えない工夫が大切
■「IoT」分野のDXソリューションにおける第一歩としては「従業員を対象としたIoT」が最有力
■従業員の状態を把握するIoTにおいては既存システムに影響を与えないことが極めて重要
■協働型ロボットは小規模企業の人材不足を補う有効な手段だが、実際の活用割合は低い
■自走型ロボットを協働型として活かす工夫も有効、接客ロボットは現場密着の支援が必要


■複雑/高価なデバイスが不要であり、既存のシステムや業務を大きく変えない工夫が大切
本リリースの元となる最新調査レポート「2025年版 DX&AIソリューションの導入パターン類型化と訴求策の提言レポート」では技術視点(9分野/48項目)および業務視点(8分野/38項目)に渡るDXソリューションの実施状況や訴求ポイントの分析&提言を述べている。幅広い企業層に訴求しやすいDX分野としては「ペーパレス化」「テレワーク/モバイルワーク」などが挙げられるが、人手不足に対処しながら現場の業務改善を図る手段としては「IoT」や「ロボット」も重要となる。これらは新たなデバイス導入が必要となるため、IT企業としては新たに踏み出すことを敬遠しがちだ。しかし、「無理のない足元からの取り組み」に着目すれば新たな訴求機会が見込めることがわかる。そのポイントを整理したものが以下である。
・「IoT」のDX分野におけるポイント
背景:スマートファクトリーに向けた最初の一歩として どのような業務でIoTを活用していくべきか?
課題:従業員を対象としたIoT活用は有望分野だが、 業務システムの変更は効率低下の要因となる
解決:業務システムを変えずに従業員に装着したセンサから得たデータを活用する
例) 最適な休憩の間隔/時間を設けることで熱中症などを予防し、作業効率を最大化
・「ロボット」のDX分野におけるポイント
背景:大企業では既に自走ロボットによる省人化が進行 ロボット活用の裾野を広げるには何が必要なのか?
課題:協働型ロボットは小規模企業でも導入しやすいが 従業員の意識(省人化への抵抗等)が障壁となる
解決:既存の業務を変えない範囲内で簡易な自走型ロボットを協働型ロボットの用途で活用する
例) 飲食店での下膳時のみに自動ロボットを活用
上記いずれのケースも複雑/高価なデバイスの導入、大規模な業務システムの導入/刷新、業務プロセスの大幅な変更などを行うことなく、小さな成功体験を実感できる無理のない取り組みから始めている点で共通している。IT企業が新たなDX分野で成功を収めるためにはこうした工夫が大切だ。本リリースの元となる調査レポートでは「IoT」「ロボット」以外の多岐に渡るDX分野についても、上記に記載した「背景」「課題」「解決」の提言を述べている。次頁以降では、上記に述べた「IoT」と「ロボット」のDX提案に関する分析&提言の詳細を調査レポートのサンプル/ダイジェストとして紹介している。

グラフは以下のURLにてご確認いただけます。
(リンク »)

■「IoT」分野のDXソリューションにおける第一歩としては「従業員を対象としたIoT」が最有力
本リリースの元となる調査レポートでは技術視点9分野/業務視点8分野に渡るDX分野を網羅しているが、技術視点の1つとして位置付けられているのが <<IoT/XR/ウェアラブル/スマートデバイス>> 分野である。同分野には以下に示すように12項目のDXソリューションが含まれる。その中で「IoT」に関連するDXソリューションは赤点線内の7項目である。
<<IoT/XR/ウェアラブル/スマートデバイス>>
・複数の業務拠点を連動させるIoT
工場、倉庫、店舗などに跨るデータを連携し、業務を効率化する 例)フューチャーアーティザン「Future Artisan Smart Factory」
・業務プロセス改善のためのIoT
製造ライン、パレット、トラック走行などをセンサで把握/分析する 例)i Smart Technologies「iXacs」
・従業員を対象としたIoT
従業員の勤務状況や健康状態などをセンサで把握/分析する 例)SCSK「CollaboView」
・顧客を対象としたIoT
店舗/施設の回遊状況、顧客の反応をセンサで把握/分析する 例)アドインテ「AIBeacon」
・商材を対象としたIoT
検品や在庫/配送/陳列の状態確認などをセンサで自動化する 例)JBCC「イノベース -Inspection-」
・設備を対象としたIoT
機器/車両の稼働状況をセンサで把握/分析し、予防保守を行う 例)都築電気「OTセキュリティ&ネットワークパック」
・技能継承のためのIoT
熟練者の操作や手順をセンサで把握/分析し、スキルを継承する 例)NDIソリューションズ「Video Questor」
・補助/支援を目的としたAR
スマートグラスやヘッドセットなどで現場の作業状況を共有する 例)ジャパンメディアシステム「Live On Wearable」
・再現/分析を目的としたVR
データを元に製品や現場を仮想空間上で再現/シミュレートする 例)ブラウンリバース「INTEGNANCE VR」
・デジタルサイネージ
ディスプレイやタブレットで映像を配信/管理して販促に役立てる 例)エレコム「掲示板NEXT」
・メタバース
仮想空間内に施設などを再現し、商品や地域をアピールする 例)monoAI technology「XR CLOUD」
・その他のIoT/XR/ウェアラブル/スマートデバイス
業務改革を実現する真のDXを目指す場合は※1や※2といったスマートファクトリーに関連したソリューションを提案することが望ましいが、そのためにはユーザ企業とIT企業の双方に豊富な経験とスキルが必要となる。そのため、IT企業が新たに「IoT」に取り組む際は残りの5項目(青点線内)から始めることが現実解となってくる。以下のグラフはユーザ企業における青点線の5項目の実施状況を集計したものだ。
実施予定(青帯)と実施済み(赤帯)の双方の割合が高く、今後も減少の心配がないという点では 「従業員を対象としたIoT」を訴求すべきであることがグラフから読み取れる。
次頁では「従業員を対象としたIoT」のDXソリューションを訴求する上で想定される課題とそれらの解決策を述べていく。


■従業員の状態を把握するIoTにおいては既存システムに影響を与えないことが極めて重要
本リリースの元となる調査レポートでは以下の項目を列挙して、ユーザ企業がDXに取り組む際に直面している課題は何か?を尋ねている。
DXに取り組む際の課題(計23項目)
<<DXの成果に関連する課題>>
・コストは削減できるが業績は改善できない
・業務フローを変更すると逆に効率が下がる
・費用に見合った成果が得られる保証がない
・試験的/実験的な導入に留まることが多い
<<経営や社風に関連する課題>>
・経営層がDXの必要性を理解していない
・社内にはDXを主導できる人材がいない
・本業の現場部門がデジタル化に消極的
・世代間の意識の違いがDXを阻んでいる
・どの業務から始めるべきか判断できない
・新しい業務システムの利用が定着しない
<<業務システムに関連する課題>>
・対象とすべき業務システムが判断できない
・業務システムが変わると逆に効率が下がる
・既存システムの移行/刷新が技術的に困難
・既存システムの管理/運用で手一杯である
・取引先にシステムを合わせる必要がある
・社内システムとクラウドが分断されている
・クラウドサービスの利用が乱立している
<<IT企業側に起因する課題>>
・IT企業が既存システムの変更/刷新を嫌がる
・IT企業がユーザ企業の業務を理解していない
・IT企業は要件を尋ねるだけで自ら提案しない
・IT企業が対話を敬遠し、意思疎通ができない
<<費用に関連する課題>>
・初期の導入費用や構築費用が高額である
・年額/月額のランニングコストが高額である
<<その他>>
・その他の課題:
・現時点では判断できない
前頁に列挙した5項目(青点線内)のうち、多くのIT企業が「IoT」のDXソリューションとして想起するのは「設備を対象としたIoT」(製造装置の予防保守、製造ラインでの不良品検知など)だろう。そこで、「従業員を対象としたIoT」を訴求する上で留意すべき課題を把握する際には両者を比較した結果が役に立つ。
以下のグラフは「従業員を対象としたIoT」 (※1)または「設備を対象としたIoT」(※2)のDXソリューションを実施予定/実施中のユーザ企業に対し、上記に列挙されたDXに取り組む際の課題を尋ねた結果の中から、全体平均と比べて値が高く、かつ※1の値が※2と比べても高くなっている項目に着目したものだ。
※1と※2のいずれも「コストは削減できるが業績は改善できない」は3割前後、「社内にはDXを主導できる人材がいない」は4割超と高い値となっている。※2で設備にセンサを装着して製造ラインの効率化などを図る際も、最初から全てを実現しようとせず、極力簡易な仕組みとすることで上記の課題を回避することが重要だ。※1においても同様の配慮が必要となってくる。また、※1は※2と比べて「業務システムが変わると逆に効率が下がる」の値が高い点も注意が必要だ。従業員の状態を把握する仕組みを実装する際は既存の業務システムのフロー/処理に影響を与えないようにすることが設備向けのIoT以上に重要となってくる。
次頁以降では「ロボット」のDX分野におけるポイントを述べていく。


■協働型ロボットは小規模企業の人材不足を補う有効な手段だが、実際の活用割合は低い
本リリースの元となる調査レポートでは<<IoT/XR/ウェアラブル/スマートデバイス>>と同様に<<ロボット/ドローン/3Dプリンタ>>も9分野に渡る技術視点の1つとなっている。同分野には以下に示すように8項目のDXソリューションが含まれる。
<<ロボット/ドローン/3Dプリンタ>>
・自走ロボットや自動運転
店舗/倉庫での運搬や現場での車両の運転などを自動化する 例)ロジスティードソリューションズ「AutonMate」
・ロボットとヒトの協働作業
アーム型ロボットを用いて組立や詰込の作業をヒトと分担する 例)イグス「ReBeL」
・接客ロボットやバーチャルヒューマン
ロボットや画面内の仮想的な人物を用いて案内や接客を行う 例)デジタルヒューマン「Digital Humans」
・遠隔カメラとしてのドローン
立ち入りが困難な場所や設備での撮影/点検を遠隔で行う 例)Liberaware(リベラウェア)「INSPECTION」
・測定手段としてのドローン
現場の測量、倉庫の在庫確認、工場の人流把握などを行う 例)エアロセンス「エアロボクラウド」
・3Dプリンタを用いた試作/設計
3Dプリンタを試作(プロトタイプ)や設計(デザイン)に活用する 例)武藤工業「Value3D MagiX」
・3Dプリンタを用いた製品製造
3Dプリンタで小数ロットや個別性の高い製品を製造する 例)DMM.com「DMM.make 3D PRINT」
・その他のロボット/ドローン/3Dプリンタ
上記のうち、赤点線で示した「自走ロボットや自動運転」(※1)と「ロボットとヒトの協働作業」(※2)のDXソリューションについて実施済み/実施予定であるユーザ企業の割合を年商規模別に集計した結果が以下のグラフである。
業種/業態や適用場面によっても変わってくるが、導入に必要となるシステム規模(ロボットの制御など)や導入時の作業負担(ロボットの動作検証など)は※1の方が※2より大きくなりやすい。だが、昨今は手軽に導入できる自走ロボットや政府/自治体による補助金などによって、小規模企業でも導入が進んでいる状況が垣間見える。同様に※2の協働型ロボットも小規模企業が人材不足を補う有効な手段にもなりうる。しかし、上記のグラフが示すように小規模企業では※2の値が※1と比べて大幅に低い。しかしながら、現状の課題を踏まえたDX提案を進めることで、こうした状況を打開することができる。次頁ではその詳細を述べていく。


■自走型ロボットを協働型として活かす工夫も有効、接客ロボットは現場密着の支援が必要
以下のグラフは「自走ロボットや自動運転」 (※1)または「ロボットとヒトの協働作業」(※2)のDXソリューションを実施予定/実施中のユーザ企業に対し、前々頁に列挙したDXに取り組む際の課題を尋ねた結果の中から、全体平均と比べて値が高く、かつ※1と※2を比較する上で重要と考えられる項目に着目したものだ。「業務フローを変更すると逆に効率が下がる」は※1と※2で共に高い値を示しており、ロボット導入では業務フローに影響を与えないことが重要であることがわかる。
また※1の自走/自動運転は適用すべき業務場面を判断する力量が必要となる。そのため、※1では「社内にはDXを主導できる人材がいない」の値が高いと考えられる。
一方、※2では「世代間の意識の違いがDXを阻んでいる」の値が高い。※2の協働型ロボットではヒトとロボットが分担して作業を進める必要がある。 そのため、従業員の世代によってはヒトの雇用を減らす手段としてロボットを嫌気するケースも考えられる。前頁から上記に至る一連の考察を踏まえた時に有効な施策の1つが「簡易な自走型ロボットを緩い協働を担うロボットとして活用する」といったDX提案だ。例えば、飲食店の配膳はヒトが行い、下膳時の食器運搬のみを自走型ロボットに任せる。これだけでも現場の作業負担は軽くなり、密接な協働ではないためロボットに対する嫌気も生じにくい。このようにユーザ企業の課題傾向を踏まえて工夫すれば、DX提案の成功率は向上する。
さらに、調査レポートでは以下の項目を列挙して、「IT企業に必ず実施して欲しいと考えるDX支援策」も集計/分析している。
IT企業に必ず実施して欲しいと考えるDX支援策(ニーズ項目)(計21項目)
<<提案段階における支援>>
・ビジネス環境を考慮した提案
・改善すべき業務の診断/特定
・他のユーザ企業との協業提案
<<契約に関連する支援>>
・成果報酬型のSI支援契約
・伴走型のSI支援契約
・共創型のSI支援契約
<<人材に関連する支援>>
・DXを主導する人材の育成支援
・IT企業側人材の自社への派遣
・自社側人材のIT企業への派遣
<<システム構築に関する支援>>
・最新技術による開発の迅速化
・プロトタイプ(試作)の作成支援
・モックアップ(画面)の作成支援
・アジャイル(反復)的な開発手法
・ユーザ企業による内製の支援
<<ITインフラに関する支援>>
・安全/高速なネットワーク環境
・IaaS/PaaSへの移行促進
・SaaSへの移行促進
<<費用に関連する支援>>
・初期費用を按分した費用体系
・補助金や助成金の申請支援
・所有からサービスへの移行
・システム費用の調達支援
<<その他>>
・その他の支援策
・現時点では判断できない
以下のグラフは前頁に記載した<<ロボット/ドローン/3Dプリンタ>>のDX分野に含まれる「接客ロボットやバーチャルヒューマン」のソリューションを実施予定/実施済みのユーザ企業におけるニーズ項目のうち、全体平均と比べて高い値を示しているものだ。
接客ロボットやバーチャルヒューマンの応答はクラウド上のAIモデルで処理されることが多いため、同ソリューションはクラウド上での作業が主体と考えがちだ。だが、グラフを見ると、「他社協業」(同じキャラクタを用いた共販など)、「伴走型SI」(運用時に試行錯誤が予想されるため)のように現場に密着した支援が求められていることがわかる。このようにDXソリューションのイメージとユーザ企業が求める支援策のギャップについても理解しておくことも大切だ。次頁では調査レポートで分析しているDXソリューション一覧を掲載している。


補記:集計/分析の対象となっているDX分野/DXソリューション一覧
本リリースの元となっている調査レポートにおいて実施済み/実施予定の集計/分析を行っているDX分野(<<>>で表記)およびDX ソリューション(「・」で始まり、例)が記載されている項目)は以下のURLの6~10ページをご参照ください
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