クラウド導入を複数の業務アプリ分野に横展開するための適切な順序

ノークリサーチはIaaS/PaaS/SaaSといったクラウド形態の業務アプリケーション導入を複数分野に横展開するための市場分析結果を発表した。

株式会社ノークリサーチ

2025-07-30 12:30

<業務アプリのクラウド展開では、分野と年商規模に応じた適切な訴求順序を知ることが大切> ■業務アプリの導入実績データを元に、クラウド形態を訴求する際の最適な順序を把握する ■小規模企業層向けの基幹系SaaS訴求は販売から始めて会計と人事給与に進むのが得策 ■中堅企業層におけるERPと生産管理のIaaS導入については、どちらを先にしても問題ない
PRESS RELEASE(報道関係者各位) 2025年7月30日

クラウド導入を複数の業務アプリ分野に横展開するための適切な順序

調査設計/分析/執筆: 岩上由高


ノークリサーチ(本社〒160-0022東京都新宿区新宿2-13-10武蔵野ビル5階23号室 代表:伊嶋謙ニ TEL:03-5361-7880URL:http//www.norkresearch.co.jp)はIaaS/PaaS/SaaSといったクラウド形態の業務アプリケーション導入を複数分野に横展開するための市場分析結果を発表した。本リリースは「増補版 中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート(2024)」のサンプル/ダイジェストである。


<業務アプリのクラウド展開では、分野と年商規模に応じた適切な訴求順序を知ることが大切>
■業務アプリの導入実績データを元に、クラウド形態を訴求する際の最適な順序を把握する
■小規模企業層向けの基幹系SaaS訴求は販売から始めて会計と人事給与に進むのが得策
■中堅企業層におけるERPと生産管理のIaaS導入については、どちらを先にしても問題ない


■業務アプリの導入実績データを元に、クラウド形態を訴求する際の最適な順序を把握する
中堅・中小向けの業務アプリケーション市場においても、IaaS/PaaS/SaaSといったクラウドは既にシステム形態の主要な選択肢の1つとなっている。ただし、クラウド形態を複数の業務アプリケーション分野に横展開する際には、例えば従来の定説/定石
・小規模企業向けでは複数の分野をまとめたSaaSを新規に訴求するのが有効
・中堅企業ではオンプレミスの既存システムをIaaSへ徐々に移行するのが得策
といった経験則が語られることもある。だが、実際は年商規模だけでなく、業務アプリケーションの分野によってもクラウド展開における最適な訴求順序は異なってくる。
本リリースの元となる調査レポート「増補版 中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート(2024)」では、以下に列挙した10分野の業務アプリケーションについて、「ある分野でIaaS/PaaS/SaaSのいずれかを導入済み/導入予定の場合に他の分野のクラウド導入意向がどうなるか?」を年商規模別に集計/分析している。
P1 ERP: 会計、販売、人事給与、生産といった複数のシステムを統合的に管理するアプリケーション
P2 生産管理: 製造業における部品表や製造工程の管理などを担うアプリケーション
P3 会計管理: 財務会計や管理会計を担うアプリケーション
P4 販売・仕入・在庫管理: 見積、売上、請求、調達、仕入、棚卸の管理を担うアプリケーション
P5 給与・人事・勤怠・就業管理: 給与、組織、配属、福利厚生、勤務状況の管理を担うアプリケーション
P6 ワークフロー・ビジネスプロセス管理: 業務における申請/承認の流れや複数システム間の業務連携を管理するアプリケーション
P7 コラボレーション: グループウェアやビジネスチャットを含めた社内外のコミュニケーションと情報共有を担うアプリケーション
P8 CRM: 営業支援システム(SFA)やマーケティングオートメーション(MA)も含めた顧客情報管理や顧客接点を担うアプリケーション
P9 BI: 業務システムのデータを集計/分析/出力するアプリケーション
P10 文書管理・オンラインストレージサービス: 文書データを管理/保管/共有するアプリケーション
上記に述べた集計/分析によって、例えば
・命題1: 小規模企業層(年商5億円未満)に複数分野の基幹系SaaSを訴求する際、会計/販売/人事給与
のどれを最初にすべきか?
・命題2: 中堅企業層(年商50~500億円)のERPと生産管理システムをIaaS環境に移行させたい場合、
どちらを先に着手すべきか?などを判断することができる。
次頁以降では上記に記載した2つの命題を具体例として、本リリースの元となる調査レポートにおける集計/分析の一部をサンプル/ダイジェストとして紹介している。


■小規模企業層向けの基幹系SaaS訴求は販売から始めて会計と人事給与に進むのが得策
前頁に記載した2つのケースのうち、まずは以下について考えていくことにする。
・小規模企業層(年商5億円未満)に複数分野の基幹系SaaSを訴求する際、会計/販売/人事給与のどれを最初にすべきか?
下図は本リリースの元となる調査レポートにおいて、前頁に列挙した10分野に渡る業務アプリケーションのSaaS導入状況の関連性を可視化した分析モデルである。赤色の楕円が示すように会計管理、販売・仕入・在庫管理、給与・人事・勤怠・就業管理の3つの分野はSaaS導入の観点からも互いに近い関係性にあることがわかる。
そのため、基幹系SaaSのISVやクラウド事業者でもこれら3分野をセットとするケースが多い。
ただし、小規模企業層はIT支出額も限られるため、全てを最初から導入することが難しいことも少なくない。そのため、3分野を訴求する順序が重要な選択となってくる。
右記の3つのグラフは小規模企業層において、会計管理(上段)、販売・仕入・在庫管理(中段)、給与・人事・勤怠・就業管理(下段)のそれぞれでSaaSを導入済み/導入予定である場合、他の2分野のSaaS導入割合(導入済み/導入予定)がどうなるか?を分析した結果である。
上段のグラフが示すように、会計管理のSaaS導入が他の2分野に波及する割合は5割未満に留まる。また、下段のグラフを見ると 給与・人事・勤怠・就業管理のSaaS導入においては会計管理への波及割合は5割超となるが、販売・仕入・在庫管理への波及割合は低い。
ところが、中段のグラフから読み取れるように販売・仕入・在庫管理のSaaS導入が他の2分野に波及する割合は2つの分野いずれも5割超に達している。
小規模企業層向けにSaaSを訴求する際は会計管理を起点とする施策が一般的だ。しかし、上記の結果を踏まえると、最終的に3つの基幹系SaaSをセットとして訴求したい場合は販売・仕入・在庫管理を起点とすることも有効と考えられる。
次頁では前頁に記載した2つのケースの2番目「中堅企業層(年商50~500億円)のERPと生産管理システムをIaaS環境に移行させたい場合、どちらを先に着手すべきか?」について考えていく。


■中堅企業層におけるERPと生産管理のIaaS導入については、どちらを先にしても問題ない
ここでは、冒頭に記載した2つのケースのうち、2番目となる以下のポイントについて考えていく。
・中堅企業層(年商50~500億円)のERPと生産管理システムをIaaS環境に移行させたい場合、どちらを先に着手すべきか?
前頁ではSaaSに関する分析モデルを図示したが、下図は本リリースの元となる調査レポートにおいて、前頁に列挙した10分野に渡る業務アプリケーションのIaaS導入状況の関連性を可視化した分析モデルである。
赤色の楕円が示すようにERPと生産管理はIaaS導入の観点では比較的近い関係性にあることがわかる。
そこで、中堅企業層において、ERPと生産管理のそれぞれでIaaSを導入済み/導入予定である場合に、他方のIaaS導入割合(導入済み/導入予定)がどうなるか?を分析した結果が以下の2つのグラフである。
2つのグラフでは、比較のために会計管理のIaaS導入割合の値も掲載している。
上段のグラフが示すように、ERPのIaaS導入が生産管理に波及する割合は5割超に達し、会計管理における値よりも大幅に高い。
一方で、下段のグラフを見ると、生産管理のIaaS導入がERPに波及する割合も5割半ばを超えており、会計管理と比較しても高い値となっている。
したがって、IaaS導入に関しては「ERPを起点として、生産管理につなげる」と「生産管理を起点としてERPにつなげる」のどちらも有効ということになる。
中堅企業層になると、導入する業務アプリケーションも大企業向けに近いものになり、生産管理の機能を備えたERPが選ばれるケースも増えてくる。そのため、ERPと生産管理におけるIaaS導入順の違いについても顕著な差異が生じにくいと考えられる。
ただし、これは中堅企業層(年商50~500億円)での傾向であり、小規模企業層(年商5億円未満)や中小企業層(年商5~50億円)では異なってくる。さらに、他の業務アプリケーション分野間の関係性も当然ながら大きく変わってくる。本リリースの元となる調査レポートでは10分野の業務アプリケーションにおけるIaaS/PaaS/SaaSの3つのクラウド形態について、本リリースと同様の分析と提言を述べている。
次頁では、本リリースの元となる調査レポートの価格などに関する詳細を掲載している。

本リリースの元となる調査レポート

『増補版 中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート(2024)』

本調査レポートは「2024年版 中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート」(※)に追加の集計/分析を加えた増補版です。以下のレポート案内に記載されている(※)の内容に加えて、【追加の集計/分析】に書かれたデータと提言内容が収録されています。
「2024年版 中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート」の詳細
(リンク »)
【追加の集計/分析】
P1 ERP: 会計、販売、人事給与、生産といった複数のシステムを統合的に管理するアプリケーション
P2 生産管理: 製造業における部品表や製造工程の管理などを担うアプリケーション
P3 会計管理: 財務会計や管理会計を担うアプリケーション
P4 販売・仕入・在庫管理: 見積、売上、請求、調達、仕入、棚卸の管理を担うアプリケーション
P5 給与・人事・勤怠・就業管理: 給与、組織、配属、福利厚生、勤務状況の管理を担うアプリケーション
P6 ワークフロー・ビジネスプロセス管理: 業務における申請/承認の流れや複数システム間の業務連携を管理するアプリケーション
P7 コラボレーション: グループウェアやビジネスチャットを含めた社内外のコミュニケーションと情報共有を担うアプリケーション
P8 CRM: 営業支援システム(SFA)やマーケティングオートメーション(MA)も含めた顧客情報管理や顧客接点を担うアプリケーション
P9 BI: 業務システムのデータを集計/分析/出力するアプリケーション
P10 文書管理・オンラインストレージサービス: 文書データを管理/保管/共有するアプリケーション
1. 上記の10分野で更新(導入済みの製品/サービスを異なるベンダのものに変える)または新規予定(現在は未導入だが、 新たに導入する予定がある)の状態となった場合、他の分野の更新/新規予定の状況がどう変化するか?
2. 上記の10分野でクラウド(IaaS/PaaS/SaaS)を導入済み/導入予定である場合、他の分野における同じ種別のクラウド導入済み/導入予定の割合はどうなるか?
【発刊日】 2025年8月7日
【価格】 270,000円(税別) (既に※を購入済みの場合は4.5万円(税別)で【追加の集計/分析】の内容を購入可能)

本データの無断引用・転載を禁じます。引用・転載をご希望の場合は下記をご参照の上、担当窓口にお問い合わせください。
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当調査データに関するお問い合わせ

株式会社 ノークリサーチ 担当:岩上 由高
〒160-0022 東京都新宿区新宿2-13-10 武蔵野ビル5階23号室
TEL 03-5361-7880 FAX 03-5361-7881
Mail: inform@norkresearch.co.jp
Web: www.norkresearch.co.jp
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