2025年版 中堅・中小ERP市場の経年変化に基づく施策立案レポート
調査設計/分析/執筆: 岩上由高
ノークリサーチ(本社〒160-0022東京都新宿区新宿2-13-10武蔵野ビル5階23号室 代表:伊嶋謙ニ TEL:03-5361-7880 URL:www.norkresearch.co.jp)は中堅・中小向けERP市場の経年変化を元にベンダや販社/SIerにおけるERP製品/サービスの開発や拡販を支援するセミカスタム形式の調査レポート「2025年版 中堅・中小ERP市場の経年変化に基づく施策立案レポート」を発刊した。
<経年変化データに基づく市場分析によって、これから採るべき施策が見えてくる>
■生成AIサービス回答では対応が難しい、一貫性のある経年変化データに基づく分析/提言
■「導入割合」と「導入費用」のどちらによって市場規模が変化しているか?を知ることが大切
■主要ベンダのラインアップ施策で境界線に位置する年商帯はシェアの変動が発生しやすい
■シェアを伸ばした他社の製品/サービスで評価/満足を得ている機能を確認することも有効
■生成AIサービス回答では対応が難しい、一貫性のある経年変化データに基づく分析/提言
昨今ではChatGPTやGeminiに尋ねれば、ERP市場の概況なども端的に要約して回答してくれる。だが、生成AIサービスが主な情報源とするインターネット上の公開データは断片的であることも多く、ERP製品/サービスの開発や拡販の戦略立案に用いるには十分とは言えない。特に一貫性のある経年変化データに基づいて戦略立案を立てようとすると、各年のデータを入手/整形した上でファインチューニングやRAGによる補完を行う必要がある。
そこで 「2025年版 中堅・中小ERP市場の経年変化に基づく施策立案レポート」では、中堅・中小企業(年商500億円未満)向けのERP製品/サービスの2020年~2024年の5年間における市場規模、導入社数シェア、ユーザの課題/ニーズなどを集計/分析し、経年変化に基づいた今後の施策を提言している。 こうした施策立案においては ベンダや販社/SIerによって注力する顧客層も異なる。こうしたニーズに応えるため、同レポートでは以下のインプットシートを用いて集計/分析の対象となる顧客の年商/業種やベンチマーク対象を指定できるセミカスタムレポートの形式を採用している。
■「導入割合」と「導入費用」のどちらによって市場規模が変化しているか?を知ることが大切
以下のグラフは前頁に例示したインプットシートの対象年商区分である年商20億円以上~50億円未満の企業層におけるERP製品/サービスの導入費用を元に算出した市場規模の推移である。ここでの「導入費用」とはハードウェアおよびOSに関する初期費用(購入費用/初期設定費用など)は除外し、システム形態に応じた以下の内容が対象となる。
パッケージの場合: パッケージ購入費用、ミドルウェア購入費用、パッケージの初期設定費用、カスタマイズ費用(カスタマイズしている場合)の総額
SaaSの場合: サービス初期費用、サービスの初期設定費用、カスタマイズ費用(カスタマイズしている場合)の総額
独自開発の場合: 独自開発費用、ミドルウェア購入費用、独自開発システムの初期設定費用の総額
2020年から2021年にかけて市場規模が大きく減少した背景には、コロナ禍が大きく影響していると考えられる。2022年の市場規模は大きく回復したものの、2023年には再び減少となった。さらに2023年~2024年にかけても緩やかな減少傾向にある点に注意が必要だ。
ここでの市場規模はシェア上位のベンダへの取材などから得た値を元に全体の数字を推定する「トップダウン方式」ではなく、ユーザ企業を対象とした調査結果を用いて「実企業数 × ERPの導入割合 × ERPの導入費用」を積算して支出額を求める「ボトムアップ方式」を採用している。つまり、『実際にユーザ企業が何社存在しており、そのうちの何割がERPを導入しており、その際の導入費用は幾らか?』に基づいて算出した市場規模ということになる。
赤字の算出式が示すように、市場規模の増減に影響するのは主に「導入割合」と「導入費用」である。(実企業数が大幅に変動することは少ないため) したがって、上記のグラフにおいて2022年~2024年に市場規模が縮小した要因が「導入割合」と「導入費用」のどちらにあるのか?或いは両方なのか?を見極めることが極めて重要だ。調査レポートでは市場規模に加えて導入割合と導入費用の経年変化も集計し、対象となる顧客層(年商&業種)において今後採るべき施策を提言している。
次頁では前頁に例示したインプットシートの中でベンチマーク対象として挙げられた4つのERP製品/サービスの導入社数シェアに関する集計/分析の結果を紹介している。
■主要ベンダのラインアップ施策で境界線に位置する年商帯はシェアの変動が発生しやすい
以下のグラフはインプットシートにベンチマーク対象として記載された4つのERP製品/サービスの導入社数シェア(最も主要な導入済み製品/サービスを1つ回答する単一回答シェア)の推移を示したものだ。
4つの中では富士通製のERP製品/サービスが相対的に高い値を示している。同社は旧来の主力だった「GLOVIA Smart」を業種特化型ソリューションと位置付けて、会計などの標準的な基幹系アプリケーションは高年商帯向けに「GLOVIA iZ」(「GLOVIA SUMMIT」はグループ経営向け)、低年商帯向けには「GLOVIA きらら」を展開としている。 年商20~50億円は両者の境界に位置しており、個別の基幹系システムからERPへのステップアップも発生しやすい。そのため、富士通製に限らず、同年商帯では今後もERP製品/サービスの導入社数シェアが変動していくと予想される。ここでは一部の抜粋に留めているが、調査レポートではこうしたベンダ各社のラインナップ施策も踏まえながらシェア推移を解説している。
また、調査レポートではERP製品/サービスの運用形態についても、以下の選択肢を列挙して集計/分析を行っている。
<<パッケージ>>
・パッケージ(社内設置) H/W、OS、M/W、パッケージを購入し、社内に設置して利用
・パッケージ(データセンタ設置) H/W、OS、M/W、パッケージを購入し、データセンタに預けて運用
・パッケージ(IaaS/ホスティング利用) H/W、OSは購入せず、IaaS/ホスティングを基盤としてM/Wやパッケージを購入/導入
<<独自開発システム>>
・独自開発システム(社内設置) H/W、OS、M/Wを購入し、独自開発されたシステムを社内に設置して利用
・独自開発システム(データセンタ設置) H/W、OS、M/Wを購入し、独自開発されたシステムをデータセンタに預けて運用
・独自開発システム(IaaS/ホスティング利用) H/W、 OSは購入せず、IaaS/ホスティングを基盤として独自開発されたシステムを利用
・独自開発システム(PaaS利用) H/W、OS、M/Wは購入せず、PaaSを基盤として独自開発されたシステムを利用
<<SaaS>>
・SaaS利用 H/W、OS、M/W、パッケージを購入せず、SaaS形態のサービスを利用
左記のグラフは全体傾向を把握するために全年商/全業種における「パッケージ(社内設置)」、「独自開発システム(社内設置)」、「SaaS利用」の推移を集計した結果である。
オンプレミスの独自開発は減少傾向にあるが、SaaSの増加が必ずしもオンプレミスのパッケージを減少させる要因ではないことが確認できる。更なる詳細は割愛するが、調査レポートでは運用形態の推移にも着目している。(次頁は課題/ニーズについて述べる)
さらに、調査レポートではユーザ企業がERP製品/サービスを導入/運用する際の課題やニーズについても、5年間の経年変化に基づいた分析を行っている。以下の数表はインプットシートで分析対象として指定された卸売業に対し、「最も主要なERP製品/サービスが今後持つべきと考える機能や特徴」(今後のニーズ)を尋ねた結果から、各年の上位3位までを左から順に列挙したものだ。
2020年~2024年のいずれにおいても、「独自開発システムと比べて機能が豊富である」が3位以内に入っていることから、卸売業向けのERP製品/サービスでは「機能の豊富さ」が常に重要なアピールポイントであることがわかる。また2020年~2021年には共に「最新バージョンへの移行が容易である」が挙げられている。この時期には個々の基幹系システムからERPへのステップアップも盛んであったため、ERP導入後の継続的な改善が重視されたと考えられる。一方で、2022年は「プログラミングをせずにデータ連携を実現できる」(※1)、2023年は「Web会議の画面でデータを参照/共有できる」(※2)、2024年は「ワークフローを起点に各機能が連携している」(※3)が上位に位置している。※1はノーコード/ローコード開発ツールへの注目の高まり、※2はコロナ禍を経てWeb会議ツールの利用が定着したこと、※3は業務フローの円滑な連携が効率化のカギであることへの気付き(その延長線上に今日のAIエージェントに対する期待がある)が背景にある。ERPの今後のニーズ動向を理解する際にはこうした各年におけるトレンドも把握しておくことが重要だ。
ここでは各年の上位3位を抜粋したが、調査レポートには下記のようにインプットシートで指定された顧客層における全ての課題項目とニーズ項目の経年変化をまとめた数表が収録されている。(次頁は競合の製品/サービスの分析について述べる)
■シェアを伸ばした他社の製品/サービスで評価/満足を得ている機能を確認することも有効
冒頭で例示したインプットシートでは4つのERP製品/サービスがベンチマーク対象として指定されていた。3ページ上段の導入社数シェアを見ると、4つの中で「SAP Business One」は2023年から2024年にかけてシェアを伸ばしている。 その要因を探れば、ERP製品/サービスにおける今後の有効な改善ポイントを知ることができる。そこで「SAP Business One」を導入済みのユーザ企業が評価/満足している機能や特徴を尋ねた結果を全体平均と比べたものが以下の2つのグラフである。(上段は2023年、下段は2024年)
2023年、2024年共に「必要な業務分野のモジュールが全て揃っている」の値は全体(青帯)と比べて「SAP Business One」(以下、「B-One」と略記)の値は低い。また、「独自開発システムと比べて機能が豊富である」の値も「B-One」は全体よりも高い値ではあるが、シェアを伸ばした2024年における差異は僅かである。 つまり、モジュールや機能の豊富さは必ずしも「B-One」の強みではない可能性がある。
一方、「個別の基幹系システムからの移行が容易である」(※1)、「ワークフローを起点に各機能が連携している」(※2)、「海外展開に必要とされる機能が豊富である」(※3)の3項目を見ると、2023年は「B-One」の値が全体を下回っているが2024年にはいずれも「B-One」が全体を上回っている。特に※2については前頁で触れた卸売業における今後のニーズとも合致している。したがって、業種別のニーズ動向やベンチマークすべき競合の取り組みを踏まえると、ワークフローを起点とした連携が重要な機能強化ポイントとなってくる。
ここでは一部の結果を抜粋したが、調査レポートではインプットシートで指定された顧客層やベンチマーク対象を踏まえた個別の集計/分析を行い、ERP製品/サービスの開発や拡販に向けた提言を述べている。(次頁では、調査レポートの価格などの詳細を掲載している。)
本リリースの元となる調査レポートのご案内
2025年版中堅・中小ERP市場の経年変化に基づく施策立案レポート
(セミカスタムレポート)
本調査レポートは購入いただいたIT企業様毎に個別の分析/提言を提供するセミカスタムレポート形式を採用しています。
データ分析の元となる調査データの概要は以下の通りです。
調査実施時期: 2020年~2024年(各年で7~8月に実施した調査の経年変化を集計/分析)
調査対象件数: 有効回答件数1300社(各年でのERP導入済み/導入予定の件数は異なる)
調査対象属性: 年商区分 5億円未満 / 5億円以上~20億円未満 / 20億円以上~50億円未満 /50億円以上~100億円未満 / 100億円以上~300億円未満 / 300億円以上~500億円未満
業種区分 組立製造業 / 加工製造業 / 建設業 / 卸売業 / 小売業 /運輸業 /IT関連サービス業 / 一般サービス業
調査レポートの提供内容
ステップ1: 事前ヒアリング
調査レポートを購入いただいたIT企業様とのWeb会議を開催し、訴求対象としたいユーザ企業の年商や業種、ベンチマークしたいERP製品/サービスなどをインプットシートに記入する。
ステップ2: ノークリサーチによる個別の分析/提言
インプットシートの記載内容を元にノークリサーチにて個別の分析/提言を行い、調査報告書を作成する。
指定された年商および業種の区分における以下の経年変化データ(5年間)を集計/分析
A-1. ERP製品/サービスの市場規模(年商別/業種別のExcelデータ) ⇒ 具体例は本リリース2ページ(導入割合と導入費用のデータも含む)
A-2. ERP製品/サービスの導入社数シェア(年商別/業種別のExcelデータ) ⇒ 具体例は本リリース3ページ上段(ベンチマーク対象として指定された製品/サービスが対象)
A-3. ERP製品/サービスに対する課題(年商別/業種別のExcelデータ)
A-4. ERP製品/サービスに対するニーズ(年商別/業種別のExcelデータ) ⇒ 具体例は本リリース4ページ
A-5. ERP製品/サービスの運用形態(年商別/業種別のExcelデータ) ⇒ 具体例は本リリース3ページ下段
※ A-1~A-5において、年商×業種(年商と業種を掛け合わせた区分)を軸としたデータは調査レポートには含まれない
B. ベンチマーク対象となったERP製品/サービスのユーザ評価(Excelデータ) ⇒ 具体例は本リリース5ページ
ステップ3: Web会議による調査報告会の実施
調査報告書の内容を解説し、Q&Aに応じるWeb会議(60分、1回)を実施する。
価格/納期など
納品物: 上記のステップ2に関する分析と提言を記載した調査報告書および根拠となる集計データ
調査報告書(Powerpoint形式、15~20スライド)、集計データ(Excel形式、10~15シート)
納期: ご発注日から10営業日(2週間)(発注とほぼ同時にステップ1を実施したと想定した場合の日数)(納期は調査報告書の納品日を指し、調査報告会は納品後に日程調整の上で実施します)
価格: 48万円(税別)
発刊日: 2025年8月19日
上記と同じ形で、生産管理、会計管理、販売・仕入・在庫管理、給与・人事・勤怠・就業管理、ワークフロー・ビジネスプロセス管理、コラボレーション(グループウェア/Web会議)、CRM(SFA/MA/メール配信)、BI、文書管理・オンラインストレージサービスの分析も実施可能。次頁では、既にご好評いただいている各種のセミカスタムレポートを紹介している。
セミカスタムレポート一覧 各冊480,000円(税別)
セミカスタムレポートは
既定のデータ集計/分析および提言事項を電子書籍として販売する「市販調査レポート」
とフルカスタマイズでゼロから調査の設計/実施/分析/提言を個別に行う「カスタムリサーチ」の中間に位置付けられ、
・設問項目やサンプリングはノークリサーチの設計に基づく市販の調査レポートと同じで構わない
・市場データの集計/分析とデータに基づく提言事項については自社向けに個別に提供して欲しい
といったニーズに適しています。
ご好評をいただいているセミカスタムレポートのラインアップは以下の通りです。
『2025年版 AIエージェント開発における業務シナリオ策定の実践レポート』
ユーザ企業にAIエージェントの価値を伝えるには、具体的な活用場面を示した「顔」が不可欠。有効回答件数800社に尋ねた生成AIの適用場面に関する調査データを元に、AIエージェントで実現すべき業務シナリオを年商、業種、IT企業毎の施策に応じて提示。
【レポートの概要とダイジェスト】 (リンク »)
『2025年版 中堅・中小向けノーコード/ローコード拡販の実践レポート』
以前に見られたブームとも言える状況は一段落したが、顧客層(年商/業種)やツール用途を広げる機会は依然として数多く存在。
現時点で注力している顧客の年商/業種、ツール用途、ベンチマークしたいシェア上位のツールに基づいて、無理なく拡販が可能な新たな顧客層やツール用途を分析/提言。
【レポートの概要とダイジェスト】 (リンク »)
『2025年版 中堅・中小セキュリティ対策のタイプ別クロスセル提案レポート』
セキュリティ上の脅威を示して、NGAV、XDR、N/W保護などを提案する手法ではセキュリティ対策が「点」に留まってしまう。「点」を「面」に広げるためにはクロスセルを前提とした施策が必要。年商、業種、所在地、現時点でのセキュリティ対策状況に基づいて、どのようなセキュリティ商材をクロスセルすれば良いか?を提示。
【レポートの概要とダイジェスト】 (リンク »)
『2025年版 販社/SIerの顧客層タイプ別分析レポート』
有効回答件数1300社の調査データを元に「シェア上位の販社/SIerと自社は何が違うのか?」の答えを明らかにする。現在の顧客の属性(年商/業種など)と導入済みのIT商材/ソリューションを元に「顧客層タイプ」を判別し、有望なIT商材/ソリューション、手本とすべき販社/SIer、継続すべき強み、改善すべき弱みを網羅。
【レポートの概要とダイジェスト】 (リンク »)
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