2026年 中堅・中小企業の経常利益およびIT支出の増減とその背景/要因

ノークリサーチは中堅・中小企業における経常利益およびIT支出の増減見通し、並びにその背景/要因に関する調査を行い、その結果を発表した。

株式会社ノークリサーチ

2026-09-14 12:30

<IT支出を増やす要因と減らす要因は何か?を年商や業種の違いも踏まえて理解しておく> ■経常利益の増減見通しは増加/減少/変化なしがほぼ均等、IT支出は増加が減少を上回る ■円安、輸出規制、システム内製、人材不足、法改正など、IT支出の増減要因を幅広く調査 ■データ主権やソブリンAIは「ローカルAI」に伴うポジティブなオンプレ回帰でIT支出を増やす
PRESS RELEASE(報道関係者各位) 2026年9月14日

2026年 中堅・中小企業の経常利益およびIT支出の増減とその背景/要因

調査設計/分析/執筆: 岩上由高


ノークリサーチ(本社〒160-0022東京都新宿区新宿2-13-10武蔵野ビル5階23号室 代表:伊嶋謙ニ TEL:03-5361-7880 URL:www.norkresearch.co.jp)は中堅・中小企業における経常利益およびIT支出の増減見通し、並びにその背景/要因に関する調査を行い、その結果を発表した。本リリースは「2026年版 中堅・中小企業の業績およびIT支出に関する基本構造レポート」のダイジェストおよびサンプルである。


<IT支出を増やす要因と減らす要因は何か?を年商や業種の違いも踏まえて理解しておく>
■経常利益の増減見通しは増加/減少/変化なしがほぼ均等、IT支出は増加が減少を上回る
■円安、輸出規制、システム内製、人材不足、法改正など、IT支出の増減要因を幅広く調査
■データ主権やソブリンAIは「ローカルAI」に伴うポジティブなオンプレ回帰でIT支出を増やす


調査時期: 2026年7月~8月
対象企業: 日本全国、全業種の年商500億円未満の中堅・中小企業1300社(有効回答件数、1社1レコード)
対象職責: 情報システムの導入や運用/管理または製品/サービスの選定/決裁の権限を有する職責
詳細については右記の調査レポート案内を参照: (リンク »)


■経常利益の増減見通しは増加/減少/変化なしがほぼ均等、IT支出は増加が減少を上回る
本リリースの元となる調査レポート「2026年版 中堅・中小企業の業績およびIT支出に関する基本構造レポート」では有効回答件数1300社を対象とした最新の調査データによって、IT企業が把握しておくべき中堅・中小向けIT市場の基本事項を解説している。本リリースの姉妹編(※)では調査レポートの中から、IT管理/運用の人員体制などに関する重要な『境界線』や企業数の推移などを抜粋して紹介した。(※ (リンク ») )本リリースでは同じ調査レポートから中堅・中小企業の経常利益やIT支出の増減見通し、並びにその背景/要因に関する集計/分析の一部をサンプル/ダイジェストとして紹介している。以下の2つのグラフは中堅・中小企業全体(年商500億円未満)における経常利益(左側)とIT支出(右側)の増減見通しを集計したものだ。(比較対象となる期間は2025年1月~12月と2026年1月~12月)
経常利益では「減少」「ほとんど変化なし」「増加」がいずれも30%強の値でほぼ均等に分かれているが、IT支出では「ほとんど変化なし」が半数弱に達し、「増加」が「減少」を上回っている。調査レポートでは、「経常利益やIT支出の増減幅では5%未満、5~10%、10~20%、20%以上のどのレンジが多いか?」、「経常利益が減少だが、IT支出は増加というケースはあるか?」などの詳細を集計/分析している。次頁ではIT支出増減の背景/要因について述べていく。


■円安、輸出規制、システム内製、人材不足、法改正など、IT支出の増減要因を幅広く調査
本リリースの元となる調査レポートでは、以下のように5カテゴリ、計23項目に渡る選択肢を列挙して「IT支出増減の背景/要因は何か?」を尋ねた結果を集計/分析している。
カテゴリ1. 社会環境やビジネス環境に関連する項目
・国際情勢などに伴うエネルギーや原材料の価格変動 例) 中東諸国の間で紛争が起きることによって、原油の調達が滞る
・円安に起因するクラウドサービスなどの利用料変動 例) IaaSの月額費用がドル建てなので、社内設置サーバに移行した
・輸出規制などに伴うサプライチェーンの停止や停滞 例) 中国の対日レアメタル輸出停止で世界の半導体生産が停滞する
・取引先からの値下げ圧力や価格転嫁の据え置き 例) 効率化の名目による実質的な値下げ要請や価格転嫁の拒絶など
・サイバー攻撃やデータ漏えいの発生件数の増加 例) ランサムウェア被害や個人情報の故意もしくは過失での流出など
・IT企業側の合併や買収による価格/内容の変動 例) ベンダ買収によって、ライセンス体系が変更されて高額になった
・自然災害、パンデミック、地政学リスクの高まり 例) 地震/津波/台風、危険な感染症、台湾有事などによる緊急事態
カテゴリ2. 自社の経営や方針に関連する項目
・非効率な業務を改善するデジタル化(DX)の推進 例) 取引先との見積書や請求書のやりとりを紙面からPDFに変える
・データ主権やソブリンAIに沿ったIT活用の考え方 例) 自社のデータを外部のAIサービスに預けずに自社内で活用する
・自社の業態変化(オンライン化や六次産業化など) 例) 店舗からECへの販路拡大や小売からサービス業への業種拡大
・会計データと金融サービスを一体化させた経営 例) 会計データを金融機関と連携させて、融資判断を迅速に受ける
カテゴリ3. IT環境の整備や管理/運用に関連する項目
・老朽化したIT資産(オフコンなど)の刷新や維持 例) オフコン上のシステムを新たな開発言語でクラウドに再構築する
・従量課金でAIを業務に活用する場面の増加 例) 大量の文書を生成/要約したら、費用が高額になってしまった
・業務システムを内製する取り組みの増加 例) 必要なシステムはノーコード開発ツールで現場社員が自ら作る
カテゴリ4. 人材に関連する項目
・現場で本業を担う人材の不足 例) 工場、店舗、作業所などでノウハウを積んだ人材が退職してしまう
・IT管理/運用を担う人材の不足 例) IT管理/運用を担う人材が確保できず、現場の社員が兼務している
・AI普及に伴う職責/配属の転換 例) AIによって簡易な作業が自動化され、事務担当者の仕事が減った
カテゴリ5. 法改正に関連する項目
・2027年4月施行予定の飲食料品の消費税減税 2027年4月から2年間限定で飲食料品の消費税が8%から1%に軽減(外食は除外)
・2027年以降に施行予定の労働基準法改正 連続勤務の上限規制(13日以内)、勤務間インターバル義務化(11時間以上)など
・2026年1月施行の取引適正化法(旧:下請法) 物品運送委託を規制対象に追加、手形払いや協議を伴わない金額決定の禁止など
・2026年4月施行の改正労働安全衛生法 委託先/発注先が個人事業主/フリーランスである場合の労災防止対策の義務化など
・2026年10月施行のカスハラ防止義務化 業態を問わず、カスタマーハラスメント防止措置が雇用管理上の措置義務となる
・2026年12月施行の改正公益通報者保護法 従業員に加えて、フリーランスや業務委託先も通報者の範囲に拡大されるなど
例えば、「円安に起因するクラウドサービスなどの利用料変動」は「オンプレ回帰」などの代替手段によってITコスト削減を図るユーザ企業が多くなれば、IT支出を削減する要素として働く。一方で利用量の増額を許容するユーザ企業が多ければIT支出の増加をもたらす。このように、上記に列挙した項目はIT支出の増加/減少のどちらの背景/要因にもなり得る。本リリースの元となる調査レポートでは、前頁に円グラフで示したIT支出見通しの「減少」「ほとんど変化なし」「増加」の各々の場合について、その背景/要因として当てはまるものは何か?を尋ねている。その結果を集計/分析することで、IT支出を増加させる背景/要因、減少させる背景/要因は何か?を把握することができる。次頁では調査レポートの中から、そうした集計/分析の一部を紹介している。


■データ主権やソブリンAIは「ローカルAI」に伴うポジティブなオンプレ回帰でIT支出を増やす
以下のグラフは前頁に列挙したIT支出増減の背景/要因のうち、 カテゴリ2.自社の経営や方針に関連する項目に属する「非効率な業務を改善するデジタル化(DX)の推進」(※1)と「データ主権やソブリンAIに沿ったIT活用の考え方」(※2)の回答割合をIT支出を増やす場合、減らす場合、および全体平均の3つのケースで比較したものだ。
※1では増加の割合が3割超に達しており、DXが引き続きIT支出増加の大きな推進力となっている状況が確認できる。 だが、業種による傾向差にも注意する必要がある。右記の数表は※1の結果を建設業と一般サービス業に細分化したものだ。
建設業では※1をIT支出減少の要因として挙げる割合がゼロであり、増加要因とする割合は5割弱に達している。一方、一般サービス業ではIT支出の増加要因として挙げる割合は3割超であるものの、減少要因として挙げる割合は2割弱と全体平均と比べて高い。 そのため、一般サービス業ではITコスト削減もDXの一環と捉えている可能性がある。
一方、 ※2については値そのものはまだ低いものの、減少と比べて増加が相対的に高くなっている。今後AI活用が進めば、企業はデータ主権やソブリンAIを重視するようになる。その結果、オンプレミス環境でAI基盤を構築するローカルAIも選択肢の1つとなり、今後のIT支出を増やす要因となる。上記のグラフはそうした展開を示唆した結果と捉えることができる。
円安に伴って発生したオンプレ回帰はIT支出増を嫌気したネガティブな動きだったが、ローカルAIに起因するオンプレ回帰はポジティブな変化と捉えることもできる。※2を年商別に集計した上記の数表(特に右側)が示すようにこの動きは年商規模の大きな企業層から始まっていくと予想される。 ここでは集計/分析の一部を抜粋したが、本リリースの元となる調査レポートでは5カテゴリ、計23項目に渡るIT支出増減の背景/要因について、上記のように年商別や業種別の傾向を含む詳細な分析を行っている。


本リリースの元となる調査レポート


『2026年版 中堅・中小企業の業績およびIT支出に関する基本構造レポート』
【調査時期】 2026年7月~8月
【対象企業属性】(有効回答件数:1300社、1社1レコード)
年商: 5億円未満 / 5億円以上~10億円未満 / 10億円以上~20億円未満 / 20億円以上~50億円未満 /50億円以上~100億円未満 / 100億円以上~300億円未満 / 300億円以上~500億円未満
従業員数: 10人未満 / 10人以上~20人未満 / 20人以上~50人未満 / 50人以上~100人未満 /100人以上~300人未満 / 300人以上~500人未満/ 500人以上~1,000人未満 /1,000人以上~3,000人未満 / 3,000人以上~5,000人未満 / 5,000人以上
業種: 組立製造業 / 加工製造業 / 建設業 / 卸売業 / 小売業 / 流通業(運輸業) /IT関連サービス業 / 一般サービス業 / その他:
地域: 北海道地方 / 東北地方 / 関東地方 / 北陸地方 / 中部地方 / 近畿地方 / 中国地方 /四国地方 / 九州・沖縄地方
その他の属性: 「IT管理/運用の人員規模」(12区分)、「ビジネス拠点の状況」(5区分)、「職責」(2区分)
【設問構成】
属性設問: A1.年商、A2.職責、A3.従業員数、A4.業種、A5.所在地(地域)、A6.IT管理/運用の人員規模、A7.ビジネス拠点の状況
業績設問:
B1.経常利益の増減見通し
2025年と比較した時の2026年における経常利益の増減見通しを尋ねた設問である。
(比較対象となる期間は2025年1月~12月と2026年1月~12月)
B2.IT支出の増減見通し
2025年と比較した時の2026年におけるIT支出の増減見通しを尋ねた設問である。
(比較対象となる期間は2025年1月~12月と2026年1月~12月)
B3.IT支出増減の背景/要因となる事柄(複数回答可)
計23項目に渡るIT支出に影響を与えると考えられる背景や要因
【分析サマリの章構成】
第1章: 年商/業種/地域で見た中堅・中小企業の社数分布と経年変化
「企業数が増加 or 減少している業種はどれか?」など
第2章: IT管理/運用の人員体制などで知っておくべき重要な境界線
「組織としての情シスが設置される年商下限は?」など
第3章: 年商/業種/地域で見た中堅・中小企業の業績とIT支出の状況
「IT支出が増加しやすい経常利益の状況とは?」など
第4章: IT支出増減の背景および要因(年商別/業種別/地域別に分析)
「円安はIT支出の増加要因か、減少要因か?」など
【発刊日】 2026年9月7日 【価格】 175,000円(税別)
更に詳細な調査レポート案内(サンプル属性、設問項目一覧、集計データ例、試読版など)を以下にてご覧いただけます
調査レポート案内: (リンク »)


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本リリースに関するお問い合わせ

株式会社 ノークリサーチ 担当:岩上 由高
〒160-0022 東京都新宿区新宿2-13-10 武蔵野ビル5階23号室
TEL 03-5361-7880 FAX 03-5361-7881
Mail: inform@norkresearch.co.jp
Web: www.norkresearch.co.jp
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