「MapR Converged Data Platform 6.0」リリース--DataOpsに照準

Tony Baer (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2017-11-22 12:32

 最近ではビッグデータのワークロードに占める流れるデータ(data in motion)の処理の割合が増えており、ビッグデータ製品が成功するためには、流れるデータを蓄積データ(data at rest)と同じように扱えるようにすることが重要になる。MapRが提供する最新のコンバージドプラットフォームは、これを制御の観点から実現している。新バージョンでは、流れるデータと蓄積データを、同じ画面から制御できるようになった。

MapR

 米国時間11月21日に発表された最新バージョン「MapR Converged Data Platform 6.0」には、それに加えいくつかのセキュリティ関係の機能も追加されたほか、新たに変更データキャプチャ(CDC)機能も導入された。MapRが最近発表した「Data Science Refinery」とともに、6.0のリリースで目指すのは「DataOps」の支援を強化することだ。

 MapRは同社のプラットフォームを、単なる「Hadoop」以上のものとして位置づけている。ほかのHadoopベンダーも今後、蓄積データと流れるデータの管理に対応すると見られるが、MapRの特徴は両者を同じクラスタ内で扱える点にある。同製品が「コンバージドプラットフォーム」とされている所以だ。

 バージョン6.0の目玉は、拡張され、より細かい制御が可能になった「MapR Control System」だ。競合製品と同じく、MapRもクラスタの設定、監視、管理を1つの画面で行うことができる。今回の新バージョンでは、コントロールシステムの粒度が細かくなり、ファイルシステムより下のボリューム、テーブル、ストリームレベルまで扱えるようになった。一部のセキュリティ機能がカバーする範囲の合理化や拡大も行われた。また、(流れるデータのための)通信データの暗号化などをクリック1つで行うことも可能になった。

 MapRは、細かい制御が可能になった点やCDC機能の追加を、最近発表されたData Science Refineryと絡めて、今回の新バージョンをDataOpsの観点からアピールしている。Data Science Refineryは、データサイエンスをセルフサービスで行えるようにするための製品だ。データサイエンスでは、成功に近づくためには「早く失敗する」ことが大事だと言われているが、早く失敗するためには、リアルタイムプロセスを完全に把握し、制御できる必要がある。MapR以外にも、データサイエンティストがモデルを実用化するためのツールを提供しているビッグデータプラットフォーム企業はあるが、MapRのコンバージドアーキテクチャは、早く失敗したいと考えるデータサイエンティストにとって、ワンストップショップと言える製品になっている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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