Microsoftが「Windows」の機能アップデートを「サービス」として提供し始めてから、Windowsクライアントの関係者は「製造工程向けリリース」(RTM)という表現をあまり使わなくなった。特定のビルドを新しい機能リリースとして公開することに決めた場合でも、RTMという表現が使われることはめったにない。「Windows Server」チームもRTMという表現にこだわりはないようだ。実際に、「Windows Server 2019」はMicrosoftが意図的にRTMを飛ばした最初のServerビルドであるとServerチームは認めている。
筆者は同社がそれを認めたことに気づかなかったが、先頃、複数の読者からそれについて質問を受けた。Redmond Magazineのサイトに米国時間10月3日に投稿されたブログ記事のおかげで、筆者はWindows Server 2019のRTM版をリリースしない決定について説明するMicrosoftのブログ記事を見つけることができた。
Microsoftは、「Windows Server 2019/Windows Server 1809」を10月2日に一般ユーザー向けにリリースすると宣言した。同日には、「Windows 10 October 2018 Update/Windows 10 1809」も一般向けにリリース(GA)された(その後、1809のインストール後にデータが消失したという顧客からの報告を受けて、MicrosoftはWindows Server 1809とWindows 10 1809の提供を中断した。10月19日午前の時点で、Microsoftはまだそれらをメインストリームユーザー向けに再リリースしていない)。
Windows Serverのユーザーに対して、MicrosoftはWindows Server 2019/1809を「Volume Licensing Service Center」(VLSC)と「Azure Marketplace」で短時間公開した。Microsoftがそのとき述べたところによると、同社はWindows Server 2019/1809を「Visual Studio Subscription」(以前はMSDNとして知られていた)のほか、「Microsoft Partner Network」(MPN)などのポータルでも10月中に公開することを計画していた。
10月2日には、Microsoftの関係者が「Storage at Microsoft」に投稿した別のブログ記事で、Windows Server 2019が「Windows Server」で初めてRTMを飛ばして一般向けリリースされたことを明らかにしている。Windows Serverをクラウドに展開する顧客が増えていることなどが理由だという。
Microsoftは、Windows Server 2019が認定されたサーバにロードされるようになるのは1月中旬になる見通しだと述べている。「Windows Server Software Defined(WSSD)」のリリースイベントをその頃に行う予定だとしている。
それまでの間、最新の「Storage Spaces Direct」や「Software-Defined Networking」といったWindows Server 2019独自の機能を使おうとするユーザーに対し、MicrosoftはWindows Server 2019の本番環境への導入に関する警告を表示して、追加の手順で設定するよう求めるという。ユーザーは、Windows Serverカタログのコンポーネントを利用して、これらの機能を自身のサーバに構築することも可能だ。
提供:ZDNet
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。