インテルは1月12日、2005年の経営方針説明会を開催した。インテル 代表取締役共同社長 吉田和正氏は、2005年の重点分野が、製造技術、アーキテクチャの革新、ブランド力の向上、投資、グローバルな事業展開にあるとし、「これらがインテルのコアコンピタンスだ」と述べた。
製造技術に関しては、300mmウエハへの移行をさらに進めるとしている。すでにマイクロプロセッサの80%以上は300mmウエハでの製造が実現しているというが、インテルでは今年10億ドルを投資して3つの新工場の立ち上げを予定しており、新工場にて300mmウエハとともに、65nmプロセス技術の立ち上げも推進するとしている。
インテル 代表取締役共同社長 吉田和正氏 |
アーキテクチャについてはデュアルコア製品の投入を行うという。デスクトップ、サーバ、モバイルそれぞれの市場に適した製品を用意するとしている。ノートブックに関しては、今後も成長が見込める分野だとしており、家庭向けノートブックPCと家電との融合も進むと吉田氏。また、携帯端末向けのアプリケーションプロセッサPXA27xの普及拡大にも努めるとするほか、デスクトップ製品ではデジタルホームへの取り組みを強化する。
エンタープライズ向けの製品に関してはXeonとItanium 2で64ビット化を推進するとしている。両プロセッサのすみ分けについて吉田氏は、「Itanium 2は主に大規模システムに向けたもの。ワークステーションなどでは、これまでの32ビット資産を十分に活かすため、Xeonが中心となるだろう」と述べた。
今年インテルは、研究開発に52億ドルの投資を行うとともに、ベンチャー投資も推進するとしている。また、ブランド力の向上が競争優位力にもつながると吉田氏は述べ、インテルブランドの認知を拡大するとともに、国内でもブランド力を高めるための独自プログラムを展開するとした。