AMD、Opteronチップを組み込み機器用にも

Stephen Shankland(CNET News.com)

2005-03-09 13:10

 サンフランシスコ発-- Advanced Micro Devices(AMD)は、組み込み機器用チップの新たな選択肢として、ハイエンドのOpteron製品を追加した。同社では、通信用サーバや医療用画像処理システムなどへの採用を期待してる。

 AMDはすでに、AlchemyやGeodeなどのローエンドチップを組み込みコンピューティング市場向けに販売している。今回同社は、サーバ向けに開発されたOpteronのうち、一部のモデルまたはそれに相当する代わりのモデルを、今後最低でも5年間は供給することにしたと、同社のIain Morris(パーソナルコネクティビティソリューションズグループ、シニアバイスプレジデント)は米国時間7日に述べた。同氏によると、組み込みシステムのメーカーでは同じ設計の製品を何年間も販売することが多いことから、こうした保証が必要になるという。

 AMDは、Opteronの採用が期待される分野として、ストレージシステム、セキュリティデバイス、通信用サーバ、無人軍事ロボット、医療用画像処理装置など、ハイエンドの組み込みコンピューティング製品を挙げている。

 「これらのシステムでは、設計とテストににかかる時間が(サーバよりも)長い。そのため、製品のライフサイクルも長くなる」と、Morrisは今週当地で開催されているEmbedded Systems Conferenceで行われた記者会見の席上で述べた。

 AMDのこの動きによって、同社とIntelとの長年にわたる戦いがさらに拡大することになる。またAMDは今後、組み込み用のx86チップを供給しているVia Technologiesと直接的に競合することも多くなるだろう。

 AMDの長期供給保証にあわせ、NvidiaやATI Technologies、LSI Logicなどの電子部品メーカーもこれに対応する保証を行う。

 AMD製品を採用している顧客には、自社のAdvanced Telecom Computing ArchitectureシステムにOpteronを使っているSun Microsystemsなどがある。

 この供給に関する方針が適用されるOpteron製品は、モデル852、モデル252、そしてモデル152の3種類。AMDは同じソフトウェアが走り、大きさや電気的な接続、消費電力が同じモデルを供給するとしているだけで、全く同じモデルを5年間供給するわけではないという。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    セキュリティ対策で注目の「OSINT」、自組織の防御に役立つ基礎知識と活用方法を解説

  2. セキュリティ

    攻撃者は侵入ではなく“ログイン”する、エンドポイントとアイデンティティセキュリティを連携すべき理由

  3. モバイル

    目前の「Windows 10」サポート終了、「Windows 11」への移行負担を解消する最適解とは

  4. セキュリティ

    こんなにあった!従来型SIEMが抱える課題──次世代SIEMに必須の“8つの要件”とは?

  5. ビジネスアプリケーション

    データリーダーが知っておくべき、AI活用の投資対効果を高める「実効性のある戦略策定」の進め方

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]