相次いで企業買収を行っているSSA Global Technologiesは米国時間3日、新たにCRMソフトウェアメーカーのEpiphanyを約3億2900万ドルで買収することに合意した。
製造業および小売業向けに業務管理アプリケーションを提供するSSAは、ここ数年、次々と企業を買収してきた。有名なものとして、2003年7月に1億3500万ドルで買収したライバルのERP(企業資源計画)ベンダーBaanがある。SSAは主として中規模企業に力を入れており、BaanのほかにもEXE Technologies、Elevon、Ironside Technologies、Infinium Softwareなどの企業を買収してきた。
カリフォルニア州サンマテオに本社を持つEpiphanyは、中規模企業向けに販売/サービス/マーケティング/分析などの機能を持つCRM(顧客関係管理)ソフトウェアを提供している。
SSAの幹部は今回の買収の大きな理由の1つとして、2社のSOA(サービス指向アーキテクチャ、さまざまなソフトウェアから複合アプリケーションを構築する手法)戦略が似ている点を挙げている。SSAもEpiphanyも、自社製品の開発プラットフォームとしてJava 2 Enterprise Edition(J2EE)を採用している。
SSAは今回の買収に基づき、今後さらに完全な業務アプリケーションパッケージを提供できるようになると述べている。これには、各種のERP、CRMツールが含まれる。エンタープライズスイートと呼ばれる分野に移行することで、SSAは市場最大手のSAPをはじめ、Oracle、中規模市場でライバル関係にあるホスティングアプリケーションプロバイダのNetSuiteに対抗することが可能になる。
SSAの幹部は、Epiphanyが自社に加わることで、より広い流通チャネルを獲得できると説明している。
「CRMは重要な成長市場であり、Epiphanyは革新的なソリューションを持っている。同社製品の堅牢な機能、技術インフラ、利用しやすさは高く評価されている」とSSAのCEO、Mike Greenoughは声明文で述べている。
2社によると、買収は全額現金で取引され、Epiphanyの株主の合意を得た後の2005年10月に完了する見込みという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ