HP、サイテックスからスーパーワイド・デジタルプリンタ部門を買収

Michael Singer(CNET News.com)

2005-08-13 19:17

 Hewlett-Packard(HP)は米国時間11日、2億3000万ドルを費やし、Scitex Visionが保有する資産のほとんどすべてを、同社の親会社であるScitex Corpから獲得することに合意したと発表した。

 この取引は、株主や規制当局からの承認を得た後に成立する。計画通りに進めば、Scitex VisionはHPのイメージング&プリンティング部門に加わることになる。

 Scitex VisionのCEO、Dov Oferをはじめとする同社経営陣もHPに加わり、HPのバイスプレジデントであるEnrique Loresに直属することになると、HPの関係者はCNET News.comに語った。

 イスラエルに本社を置くScitex Visionは、スーパーワイド・デジタルプリンタを専門に手掛ける。Scitex Visionのマシンを使うと、約16フィート(約4.9メートル)もの大判プリントを処理することが可能だ。

 HPのイメージング&プリンティング部門で米国地域のコマーシャルセールス担当バイスプレジデントのRich Raimondiは、今回の買収によってHPの製品ラインに欠けていたものを追加できると述べた。現在、HPのデザインジェットプリンタで処理できるページサイズは、最大でも5フィート(約1.5メートル)である。

 Scitex VisionのXLjet Premiumは、解像度370x740dpiの画像を毎時1335平方フィート(約124平方メートル)の速度でプリントできる。

 「ワイドフォーマット市場は急成長が期待できる分野の1つだ。現在、この分野のプリンティングの17%がデジタル処理されている。われわれは今後5年間でこの数字が2倍になると予想している」とRaimondiは述べた。

 今回の買収理由としてHPは上記のほかに、Scitex Visionがインクジェット技術の研究開発に年間1200万ドルもの資金を費やしていること、1000社もの顧客と取引があること、過去2年で1700台以上の販売実績があることを挙げた。

 HPによると、Scitex Visionは2005会計年度の決算(2005年6月30日締め)で1億4200万ドルの売上を計上したという。Scitex Visionは米国、ベルギー、中国、メキシコ、南アフリカにある子会社に加え、世界75カ国に拠点をもつ。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    Google が推奨する生成 AI のスタートアップガイド、 AI を活用して市場投入への時間を短縮

  2. ビジネスアプリケーション

    AI活用の上手い下手がビジネスを左右する!データ&AIが生み出す新しい顧客体験へ

  3. セキュリティ

    MDMのよくある“12の悩み”を解決!Apple製品のMDMに「Jamf」を選ぶべき理由を教えます

  4. セキュリティ

    高まるOTセキュリティの重要性、侵入による「ブランド価値低下」を多くの企業が指摘

  5. クラウドコンピューティング

    Webアプリケーションにおけるセキュリティリスク トップ10を理解し、適切に対処するための方法を知る

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]