富士通は1月13日、ハードディスク(HDD)事業の強化計画を発表した。2.5インチHDDを中心に製品を拡充するとともに、1.8インチHDD市場に新規参入するなどして、2008年度に販売台数の倍増および売り上げ世界トップ3を目指すとしている。
これまで富士通は、モバイルPC向けの2.5インチHDDとサーバ向けの3.5インチHDDという2分野に注力し、2005年には全世界で両分野ともに業界2位の市場シェアを獲得したという。両分野に対する具体的な強化策は以下のとおり。いずれも、世界市場シェア30%を目標とする。
モバイルPC向け2.5インチHDDについては2006年度に、AV対応PC用として200Gバイト品を投入する。ハイエンドPC向けには、2006年度に回転速度7200rpmの製品や垂直磁気記録方式を採用した製品を販売する。さらに、低温や高温といった特殊環境に対応した車載向けモデルなど、PC向け以外の製品も計画している
サーバ向け2.5インチ/3.5インチHDDについては主力の3.5インチHDDに加え、今後はダウンサイジングの流れに対応して2.5インチHDDの高性能化を目指す。インターフェースはSerial Attached SCSI(SAS)に集中していく。2006年度には、2.5インチHDDでは147Gバイト(1万rpm)、3.5インチHDDでは300Gバイト(1万5000rpm)といった製品を提供する
さらに、携帯音楽プレイヤーやビデオカメラ、サブノートPCなどに向けて、1.8インチHDD市場に新規参入する。開発を迅速化するため、米Corniceと共同で開発を行う。2007年度前半に120Gバイト製品の販売を開始する予定。