レノボ・ジャパンは3月6日、日本におけるLenovoブランド製品の市場投入を発表した。レノボは2005年にIBMからPC事業を取得し、同年5月に日本法人であるレノボ・ジャパンを設立。これまでは、IBMから引き継いだ「ThinkPad」「ThinkCentre」といったThinkシリーズをコアブランドとして、製品開発と営業を行ってきた。
本日発表された「Lenovo 3000ファミリー」は、レノボが全世界で展開する初のLenovoブランドの製品となり、2月下旬より英国、米国、豪州などで相次いで製品発表が行われている。
レノボ・ジャパン、代表取締役社長の向井宏之氏によれば、Lenovo 3000ファミリーのターゲットは、従業員100人未満のスモールオフィス/ホームオフィス(SOHO)市場という。中〜大規模市場においてすでにある程度のシェアを持つThinkシリーズに対し、Lenovoブランドでは、今後成長が見込まれるSOHO市場を対象に、よりバリュー(価格対性能・機能比)の高い製品を提供することで、各ブランドのセグメントを明確にする。
レノボ・ジャパン、執行役員マーケティング担当の石田聡子氏は、Lenovoブランドのコンセプトを「SOHOの顧客に対して“ちょうどいい”製品を提供していくこと」と説明する。PCについて詳しい知識を持つ人が少ないSOHOの顧客に対し、そのタイミングで最も需要の高い構成を「おすすめモデル」として提供していく。そのため、基本的にBTOのモデルはとらないが、年に3回程度の頻繁なモデルチェンジで市場のニーズに合わせていくという。
また、Lenovoブランドの製品には、全機種に「Lenovo Care」と呼ばれるソフトウェアソリューションを搭載する。これは、Thinkシリーズに搭載されている「ThinkVantage Technology」をベースにしたもので、ロケーションに合わせたネットワーク設定の一元管理、バックアップツール、ドライバの自動更新といったPC管理に関する各種の機能を提供する。このLenovo Careによって、PCの導入、ネットワーク接続、データ保護、サポートなどにまつわる、ユーザーの負荷を軽減するという。保守サービスやサポートはIBMによって提供される。
Lenovo 3000 J100 Small Desktop
デスクトップPCの「Lenovo 3000 J100 Small Desktop」には、4モデルが用意される。価格は、モニタなしモデルの5万7540円から。
512M/1Gバイト(拡張時最大2Gバイト)のメモリを搭載し、HDDはSATAの80G/160Gバイト。拡張スロット(ロープロファイル)はPCI×3(うち1つはモデムカード搭載)、AGP×1。本体サイズは107mm×410mm×325mmとなっており、縦置き、横置きのいずれも可能となっている。販売は本日より始まっており、出荷は3月10日に開始される予定。
Lenovo 3000 C100 Notebook
A4サイズノートの「Lenovo 3000 C100 Notebook」には、3モデルが用意される。CPUはインテルCeleron M 370(1.50GHz)もしくはPentium M 740(1.73GHz)。512Mバイトメモリ。HDDは40/80/100Gバイト。本体サイズは33.6mm×277.5mm×32.1-36.8mmで、重量は2.9kg。全モデルに、802.11a/b/g対応の無線LAN機能、イーサネットポート、モデムのほか、USB 2.0×4、IEEE1394×1、マルチカードリーダスロット(SDカード、メモリースティック、MMC対応)、ワイヤレスLANのオン/オフスイッチ、ビデオ出力端子(S端子)などを搭載する。
C100の価格は8万4000円からで、販売は3月14日に開始予定。なお、Lenovo 3000シリーズのノートPCに関しては、次四半期(4〜6月)にA4ワイドサイズの「N100」、次四半期後半にB5ワイドサイズの「V100」もラインアップに加えられる予定という。
なお、デスクトップ、ノートのいずれも、OSはWindows XP Home Edition SP2となる。