NECインフロンティアは3月14日、企業内向け決済システム「Comedor」に、非接触ICカードによる決済機能を追加し、新たに提供を開始すると発表した。社員食堂や売店を設置する企業への導入を見込む。
Comedorは現金決済をはじめ、磁気カードによる給与控除およびプリペイド決済に対応したシステム。今回は、非接触ICカードの社員証などに電子マネー機能を付与できるようにした。
社員は、社内に設置したICカードチャージ機やPOS端末で電子マネーのチャージや決済が可能だ。金額情報をICカードに保存するため、社外の管理センターなどとつながる大がかりなネットワークを整備する必要がなく、事業所をまたがったシステムの構築が容易になる。同じようにカード内に金額情報を保存するリライト型磁気カードを使ったシステムと比べ、リーダライタの磨耗や、カードの磁気情報の消失のおそれがないというメリットもある。
また同一システム上で、正社員には給与控除式の電子マネー、派遣社員にはプリペイド式の電子マネーを提供する、といった機能の使い分けもできる。ソニーの「FeliCa」、オランダRoyal Philips Electronicsの「MIFARE」といった複数の非接触ICカード規格に対応する。
システム価格は利用者数500人規模の社員食堂システム(POS端末1台、ICカードリーダライタ5台、ICカードチャージ機1台)で約900万円。NECインフロンティアでは3年間で1000事業所への導入を目指す。