インフォマティカ、中期事業戦略を発表--ETLベンダーからデータ統合ベンダーへ

山下竜大(編集部) 2006年04月20日 04時22分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 インフォマティカ・ジャパンは4月19日、日本市場における中期事業戦略を発表した。この発表により同社は、単なるETL(Extract、Transform、Load)ツールベンダーではなく、全社的なデータ統合ソリューションベンダーへと進化したことを強調した。

 カリフォルニア州レッドウッドシティを本拠地とするInformaticaは、1993年2月の設立。現在、北米や日本をはじめ、世界5地域、65拠点でビジネスを展開している。従業員数は、約1100名で2005年の売り上げは対前年比22%増の2億6740万ドルに上る。同社のソリューションを導入している企業は2400社以上、米経済誌が選んだ「フォーチュン100企業」の83社が顧客という。

インフォマティカの内田氏 「2008年までに国内データ統合ソフトウェア市場において圧倒的ナンバーワンになる」と内田氏。

 また、2004年1月に設立された日本法人は、12社のパートナー企業と共に日本市場におけるビジネスを展開し、150社以上の顧客に同社のソリューションを導入している。2006年3月15日付けで代表取締役社長に就任した内田雅彦氏は、「あらゆるデータを統合することこそがインフォマティカの使命。これまではETLツールベンダーと思われていたが、現在では全社的なデータ統合ソリューションベンダーへと進化している」と言う。

 現在、企業が抱えるデータ活用における課題としては、レガシーシステムやウェブシステム、C/Sシステムなど、さまざまなプラットフォームが部門ごとに段階的に導入されてきたために、データ間の連携が複雑化していることなどが挙げられる。そのため、さまざまなデータを、さまざまな利用者が、複雑なプロセスを経て使用しているのが現状だ。

 そこでインフォマティカでは、企業データ統合プラットフォーム製品である「Informatica PowerCenter」およびオンデマンドなデータアクセス環境を実現する新製品「Informatica PowerExchange」を提供することで、ユーザー企業が抱える課題を解決する。内田氏は、「これまでのデータ統合は、プログラムを独自に手組することで実現してきた。しかし、今後はETLツールの利用が主流になるだろう」と話している。

 Informatica PowerCenterは、データソースの抽出(Extract)や加工(Transform)、ターゲットデータへの配信(Load)を実現するデータ統合プラットフォーム。データ統合に関するあらゆる情報をメタデータで一元管理していることから高い開発生産性と再利用性を提供する。これにより、データウェアハウス(DWH)の構築はもちろん、データの連結や同期化、レガシーマイグレーションなど、ユーザー企業が抱えるさまざまな課題を解決することができるという。

 また、Informatica PowerExchangeは、プログラムを一切記述することなく、かつホストコンピュータに無用な負荷をかけることなくデータを抽出できるデータアクセスツール。メタデータをInformatica PowerCenterと共有しているので、効率的かつ容易にデータ統合を実現することが可能。運用管理の負担とコストを削減できる。

インフォマティカのリチャード氏 「Informatica PowerExchangeは、複雑なデータをオンデマンドでアクセス可能にする」とSpencer氏。

 新製品である「Informatica PowerExchange for IMS」は、メインフレームの大量データソースであるIMS環境をサポート。すでに2005年12月には、IBM DB2版、VSAM版、フラットファイル版が販売されている。価格は、システムの性能値に対して課金されるが、最小構成の100MIPSのシステムで1400万円より(ライセンス、初年度保守料金込み)。2006年5月末日の出荷を予定している。

InformaticaのR&D担当バイスプレジデントである、Richard Spencer氏は、「Informatica PowerExchangeを使用することで、既存のIT資産を拡張し、タイムリーなデータ配布を実現可能。開発を促進し、管理/メンテナンスコストを削減することができる。複雑なデータ環境をオンデマンドでアクセス可能にすることができる」と話している。

 日本市場における今後の展開として内田氏は、「販路の拡大」「陣容の強化」「製品の拡充」の3つの施策を実施する。販路の拡大では、既存パートナーに加えて、新規パートナーの開拓を強化するほか、グローバルで協業関係にあるコンサルティングファーム、国内のシステム・インテグレーター(SI)、さらに64ビットに対応したデータ統合ソフトウェア製品などとの協業を強化。グローバルで共通のパートナープログラムの導入や、パートナー専用ウェブサイトの日本語化などのパートナー支援策を順次実施する計画だ。

 また、陣容の強化として、製品だけでなく、ソリューションやサービスの提供を強化。3年後には3倍増の人員計画を策定。2005年3月より実施している「インフォマティカ・デベロッパー・プログラム」もさらに強化し運用するという。さらに製品の拡充では、2006年第4四半期にエンタープライズデータ統合製品の新バージョン「Informatica PowerCenter 8日本語版」の市場投入を予定している。

 内田氏は、「2008年までに国内データ統合ソフトウェア市場において圧倒的ナンバーワンとしての地位を確固たるものにする計画だ」と話している。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連キーワード
経営

関連ホワイトペーパー

SpecialPR

連載

CIO
研究現場から見たAI
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
内製化とユーザー体験の関係
米ZDNet編集長Larryの独り言
今週の明言
「プロジェクトマネジメント」の解き方
田中克己「2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
Fintechの正体
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
情報通信技術の新しい使い方
三国大洋のスクラップブック
大河原克行のエンプラ徒然
コミュニケーション
情報系システム最適化
モバイル
通信のゆくえを追う
セキュリティ
セキュリティの論点
ネットワークセキュリティ
スペシャル
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
CSIRT座談会--バンダイナムコや大成建設、DeNAに聞く
創造的破壊を--次世代SIer座談会
企業決算を追う
「SD-WAN」の現在
展望2017
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell EMC World
AWS re:Invent
PTC LiveWorx
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
さとうなおきの「週刊Azureなう」
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
中国ビジネス四方山話
より賢く活用するためのOSS最新動向
「Windows 10」法人導入の手引き
Windows Server 2003サポート終了へ秒読み
米株式動向
実践ビッグデータ
日本株展望
ベトナムでビジネス
アジアのIT
10の事情
エンタープライズトレンド
クラウドと仮想化