T-Engineフォーラムは3月28日、小規模なマイコンに対応した「μT-Kernel(マイクロティーカーネル)」を無償公開した。
μT-Kernelは、32ビット以上の高性能CPUに対応した「T-Kernel」や「T-Kernel Standard/Extension」といったT-Kernelファミリー製品の一部として提供され、8ビットや16ビットクラスのCPUに対応する。家電製品や車載用途などでの利用が見込まれる。
リファレンスコードは、英ARM製の「ARM7」とルネサス テクノロジ製の「H8S」に対応。T-Kernel仕様と高い互換性を持ち、小型の組込み機器でも利用しやすいように、プログラムの動的ロードなどの拡張機能やMMUを必要としない設計にするなどの対策がとられている。
また、ハードウェアに依存する部分を明確に分離することで、さまざまなCPUへの移植が容易という。
配布ライセンスには、「μT-License」を導入。一定の条件に従うことでT-Engineフォーラムから配布されるμT-Kernelの再配布を許諾するほか、T-Engineフォーラムの会員が希望するとソースコードの利用表示義務が免除される規定が盛り込まれた。