旭山動物園、VistaのWPF技術で動物の生態をリアルに表現

藤本京子(編集部)

2007-04-26 01:30

 旭川市 旭山動物園、旭川ICT協議会およびマイクロソフトは4月25日、旭山動物園のウェブサイト内に、「Windows Vista」の標準機能であるWPF(Windows Presentaion Foundation)を活用したコンテンツ「Mother Earth〜母なる地球」を共同で作成したと発表した。Mother Earthは同日より一般公開されている。

 今回の取り組みについて、マイクロソフト 代表執行役社長のDarren Huston氏は、「マイクロソフトの日本における経営方針『Plan-J』では、ITで地域産業振興に貢献することが盛り込まれている。旭山動物園との取り組みも、このPlan-Jの一部だ」と述べている。

 WPFは、従来のように文字や静止画像だけでなく、動画やアニメーションを使った立体的な表現ができる技術。Mother Earthでは、地球儀を使った3D画像で動物の生息地を示し、それぞれの動物をクリックしてより詳細な動物の生態などを学ぶことができる。

 Mother Earthは、開発ツールの「Microsoft Visutal Studio」とデザインツールの「Microsoft Expression」で作成された。Huston氏によると、Mother Earthの構築期間は約2カ月。同氏は、「ひと昔前なら倍以上の時間がかかりそうな作業も、ツールを使うことでこのように短期間で実現できるようになった」と話す。

 旭山動物園 園長の小管正夫氏は、「地球上には様々な生き物がいて、皆が共生している。そのすばらしさを人々にちゃんと理解してもらいたい」と述べる。「動物園に実際に来てもらうことは共生の事実を伝える手段のひとつだが、動物園に来られない人もいる。そういう人たちに対し、ウェブサイトで動物の生態をリアルに表現することで、人間と動物との共存について意識してもらうきっかけを作りたい」(小管氏)

 Mother Earthを閲覧するには、OSとしてWindows Vistaまたは、Windows XP SP2に.NET Framework 3.0が搭載されている必要がある。また、ブラウザとしてInternet Explorer 7または6が、メディアプレーヤーとしてWindows Media Player 11または10が必要だ。

旭山動物園 関係者が旭山動物園に集合。左から、旭山動物園園長の小管正夫氏、マイクロソフト代表執行役社長のDarren Huston氏、旭川市市長の西川将人氏、旭川ICT協議会会長の古川正志氏。なお、動物園は27日まで休園中で、取材に訪れた記者たちも園内に立ち入ることはできなかった。

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