IBMの無料オフィススイート「Lotus Symphony」--10万ダウンロードを記録

文:Colin Barker(ZDNet.co.uk) 翻訳校正:編集部

2007-09-28 15:43

 IBMによると、「Lotus Symphony」のダウンロード数が今週、10万に達したという。

 IBMは声明で、このダウンロード数はIBMソフトウェアの最高記録であり、「これまで「Lotus Notes」が持っていた記録を更新した」と述べる。

 Lotus Symphonyは、ドキュメント、表計算、プレゼンテーションの閲覧ができる無料のオフィスソフトウェアで、「Microsoft Office」に対抗するものとなる。OpenOffice.orgのオフィスアプリケーションをベースとしており、現在ベータ版として提供されている。

 無料のオープンソースパッケージを望まないユーザー向けとしては、Lotus Symphonyを統合した「Lotus Notes 8」がある。IBMによると同ソフトウェアのライセンス数は世界で1億3500万だという。IBMの製品の中で最もよく利用されているオフィス向け製品という。

 IBMでコラボレーションおよびLotusソフトウェア担当ゼネラルマネージャーを務めるMike Rhodin氏は、「コラボレーション用途にドキュメントが利用される方法が大きく変わりつつある」と述べる。「今回Lotus Symphonyが多くの人に受け入れられたことで、オープンドキュメントの利用に慣れた多くの独立したユーザーを生み出すことになり、次に登場する革新的な新機能を活用しようと待ち望んでいる」(Phodin氏)

 しかし、業界の中にはLotus Symphonyをそれほど高く評価しない人もいる。OpenOffice.orgのマーケティングエグゼクティブであるJohn McCreesh氏はブログで、IBMは旧版のOpenOffice.orgの利用しているため、Symphonyは「賞味期限切れ」だと記している。

 McCreesh氏はブログで、「IBMのような信頼ある企業がどうして(中略)これを新しい製品として提供しようとするのだろうか?(中略)本当にこれがIBMの顧客が『新しい』ソフトウェア製品に期待することだろうか?」と問うている。

 IBMは9月になってからOpenOffice.orgに参加しており、両社はそれ以来パートナー関係にある。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. クラウドコンピューティング

    標準化されたOS「Linux」で実現するIT環境の効率化、検討すべき9つの事項とは

  2. クラウドコンピューティング

    CentOS Linuxアップデート終了の衝撃、最も有力な移行先として注目されるRHELの今

  3. クラウドコンピューティング

    調査結果が示す「Kubernetes」セキュリティの現状、自社の対策強化を実現するには?

  4. OS

    Windows 11移行の不安を“マンガ”でわかりやすく解消!情シスと現場の疑問に応える実践ガイド

  5. 運用管理

    AWSに移行することのメリットと複雑さ--監視ソリューションの導入から活用までを徹底解説

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]