目指すは国境なき取引市場の中継地点--オークファン武永社長に聞く - (page 2)

小林ミノル

2008-04-10 20:35

国内ネット競売利用者の30%

——オークファンのビジネスモデルはどのようなものですか?

 現在、メディア事業(オークファン)とソリューション事業を展開しています。

 検索連動広告、課金モデル、アフィリエイトなど基本的には営業力のかからない安定収益がメーンです。

 ソリューション事業では、「eコンビニ」という一括出品ツールをご提供させていただいています。「eコンビニ」はヤフオク、ビッダーズ、楽天、アマゾン、モバオクへの一括出品ツールです。オークションの出品にかかる手間を大幅に削減し、効率的に出品・運営・管理ができるASPサービスで、現在まで国内最多の700社ほどのクライアント様にご利用いただいています。

——現在のユーザー数はどれくらいですか?

 メディア「オークファン」は、PCと携帯合わせて140万人以上の登録ユーザー様にご利用いただいております。

 「Yahoo!オークション」を始め日本の主要オークションサイトの登録者は約1000万人以上と言われています。「オークファン」の月間140万人という数字は、実際に利用していただいているユーザー数ですので、国内のアクティブンユーザーの約30%は「オークファン」をご利用していただいていることになります。

 金額で言うと、「オークファン」経由の年間の流通高は、約1500億円ではないかと思います。その金額は、オークションで出品する場合もあれば、落札する場合もあります。1年間に日本人が大手百貨店やスーパー、モールから商品を購入する金額よりも多いのです。

  

——海外展開も考えられているとか。

 現在、「オークファン」には世界中からのアクセスがありますが、アメリカと中国からのアクセスは特に多い。また、モノとモノの取引は、価格情報が明確であれば容易に取引の場は国境を越えます。「オークファン」が今後さらに世界中のオークションサイトと繋がっていけば、世界中の人たちが「オークファン」を利用し、簡単に商品を売り買いできるようになります。そうすると「オークファン」を中継地点にして、色々なサイトをモノやお金が循環するようになる。つまり、流通の新たな仕組みによって経済を活性化することに貢献できると思っています。

——上場も視野に入れていますか?

 そうですね。でも、米eBayと提携した件や、弊社の海外ユーザー比率の高さもあり、できれば日本ではなく、香港市場かシンガポール市場に上場したいですね。

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