ボクの父は、よく粗大ゴミから物を拾って帰ってきた。「もったいない。」「まだ使える。」「他人にどう思われようと凛としとればよい」が口癖だった。
壊れた扇風機や空気清浄機などもサッと直して知人にあげちゃう。「修理済み。お使い下さい。」と張り紙をつけて粗大ゴミ置き場の横に戻しちゃったりもする。
粗大ゴミを物色する夫の姿が団地の中で噂になっても母もぜんぜんへっちゃらだ。いつの間にかボクも友達にからかわれても全然気にならなくなっていた。とゆーか父の行動は正しいのではないかと、ひそかに父の肩を持つようになっていた。