世界的な景気後退が携帯電話市場を直撃し、最大手サプライヤーのNokiaは売り上げの急落に見舞われている。
フィンランドを本拠とする同社は、現地時間1月22日、2008年第4四半期の売り上げが前年同期比で約19%減少し165億ドルとなったことを発表した。利益はおよそ69%減少した。
Nokiaは2008年11月と12月に投資家に対し、売り上げは予想を下回るだろうと警告していた。しかし、それでも落ち込みの規模は大半の投資家にとって大きな驚きだった。
売り上げが景気の影響を受けたのはハイエンド分野だけではない。Nokiaが過去の数四半期で多くの利益を上げていたローエンド分野も同様だった。
ハイエンド分野では「iPhone」のAppleと「BlackBerry」のResearch In Motionに市場シェアを奪われた。一方で低価格機を提供している発展途上国市場でも、同社は景気減速を実感することになった。Nokia携帯電話の最大の市場である中国でも、この四半期は前年同期比で、携帯電話の売り上げが36%減少した。中東およびアフリカでは売り上げが23%減少した。
Nokiaの最高経営責任者(CEO)Olli-Pekka Kallasvuo氏は、景気後退により流通と小売りの多くの企業が過剰在庫の販売に追われており、メーカーに新製品を注文するような状況にないと説明した。しかしその在庫が解消されれば、2009年後半には売り上げも持ち直すだろうと同氏は語っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ