ルールとポリシーがビジネスを変える--日本IBMが語る、SOA/BPM導入の鍵

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2009-07-08 18:02

準備不足のプロセス自動化は、かえって危険?

 吉田氏は「BPMは、顧客の視点で、企業を構成するさまざまな組織をまたいで価値を提供することに主眼を置いている。目標に沿って、企業内の資産を割り振っていくことになる。従来のBPR(Business Process Re-engineering)と違うのは、BPMはエンドユーザー自身が、継続的に改善に取り組むものであり、単にプロセスを標準化することだけが目的ではない点だ」と述べた。


日本アイ・ビー・エム ソフトウェア事業 シニア・テクニカル・スタッフメンバーSOA/BPMアーキテクト 吉田洋一氏

 だが「このあたりには誤解が多い」(吉田氏)という。「IBMの営業部門もかつては勘違いをしていた」(同)ことがあった。「彼らはBPMとは、『プロセスの自動化』のことだと顧客に伝えていた。単なる自動化は、かえって事態を悪化させることさえある。もともと質の高いプロセスを自動化すれば効果は上がる、しかし、あまり良質だとはいえないようなプロセスを自動化すると、状況はよくないほうに転じていく」(同)ことさえ起こりうると吉田氏は指摘する。また「プロセスの改善だけがBPRだというわけでもない。BPMは、プロセス改善を継続的に行い、プロセスの標準化だけが重要ではなく、差別化のためのプロセス改善もまた解となる」(同)。

 吉田氏は、次のような、ある自動化の失敗事例を紹介した。そのプロジェクトでは、営業店での契約情報の入力画面を、ITにより最適化、あらゆる製品の契約情報に対応可能な画面を作ったものの、組織をまたいだチェック・審査の体系、つまり、個々の組織の責任体制には触れていなかったことから、自動化して以降、本店の契約管理から、差し戻される案件が非常に増大してしまった。途中の工程を担当する部署では、差し戻しにより作業量が増え、作業の品質が低下した。この事態の原因は、入力画面が、営業事務のスキルにあわない複雑なものであり、さらに品質の悪いデータが後工程まで見つからないことだった。解決策として、入力画面を改め、顧客の申込書とほぼ同様の帳票画面とし、データ自動チェック機能を、該当部門によって維持管理されているビジネス・ルールで実現した。これで、差し戻しの数を大幅に減らすことができ、業務はスムーズに流れるようになった。

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