スペインのバルセロナで開催される2010 Mobile World Congressで現地時間2月15日、Juniper Networksは3G、4G、およびLTE(Long Term Evolution)へのアップグレードで得られる売り上げの取り分を増やすべく、モバイルネットワークプロバイダー向けの3製品を披露する予定だ。
Juniperは、ネットワークが収束(コンバージェンス)に向かっていることを認識している。同社のサービスプロバイダーマーケティング担当バイスプレジデントであるMallik Tatipamula氏によれば、モバイルネットワークは固定回線のブロードバンドインフラと非常によく似たものになるという。
これらのいわゆる収束型ネットワークは、米国外で影響力が高まっており、米国においても今後数年で普及する可能性が高い。
Juniperはこの点を念頭に置き、2月15日にMobile World Congressで以下の3製品を発表する。
- 「Juniper Traffic Direct」:Traffic Directは、スマートフォンやネットブック、ノートPCからのデータトラフィックを管理するよう設計されている。大量のデータトラフィックをインターネットにオフロードする(追い出す)ことで、無線ネットワークの混雑を回避するという発想だ。提供開始予定は2010年第2四半期。
- 「Juniper Media Flow」:この製品は、モバイル端末上で「テレビのような体験」を提供するためのコンテンツ配信ネットワークとして稼働する。Media Flowは、Ankeena Networks製ソフトウェアを使用して動画のビットストリーム配信を円滑に行う。提供開始予定は2010年第2四半期。
- 「Juniper Mobile Core Evolution」:Juniperは、3Gおよび4Gサービスの収益化を改善するため、安全なパケットを提供することを目指している。Mobile Core Evolutionは、Juniperの「MX 3D」ルータ製品群および「Junos」ソフトウェアを使用する予定だ。狙いは、通信事業者各社が統合されたネットワーク上で新たな収益源を生み出せるようにすることだ。ベータ版の提供開始予定は2010年第4四半期。
Juniperは、移動体通信事業者向けにサービスを提供するベンダーの中で下位に甘んじている。実際、AT&Tは2月10日、LTEへのアップグレード用機器サプライヤーとしてAlcatel-LucentおよびEricssonとの提携を発表した。とはいえ、Juniperは、大手通信事業者すべてにルータを提供している。JuniperのTatipamula氏は、同社が水面下で進行するネットワークの収束にあわせてシェアの拡大を目指していると述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ