iPadの企業利用、可能性は「電子カルテ」の先にある

海上忍 2011年04月28日 11時46分

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 ついに国内発売が開始された「iPad 2」。当面は個人向けの販売が大半を占めると予想されるが、プラットフォームとしての成否はその後の法人販売にかかってくるはず。

 本稿では、現在の活用事例をひきつつ、iPad 2を含む「iPad」の企業利用の可能性を考えてみたい。

いよいよ国内販売が開始された「iPad 2」(画像提供:アップルジャパン) いよいよ国内販売が開始された「iPad 2」(画像提供:アップルジャパン)

「電子カルテ」を超えて

 iPadをビジネスで活用するとなると、ある種の発想の転換が必要になる。単にデスクトップPCや携帯電話の置き換えではない、その強みをフルに発揮できる新しい活用法なしには、一時の話題作りで終わってしまう可能性が高い。

 電子カルテは好事例のひとつだ。iPadはデスクトップPCと異なり持ち運びが容易で、マルチタッチ液晶という直感的な入力装置もあり、クライアントの目前でその要望を汲みつつ具体的なイメージを伝えることがたやすい。医療にかぎらず、美容やファッション、インテリアコーディネートの現場では、その適度な画面サイズも効果的だ。

 営業支援(SFA)と顧客管理(CRM)にも活用されはじめている。PCで一般的なXGAの解像度を持つiPadは、PC向けSafariと高い互換性を持つブラウザを搭載していることもあり、ウェブベースのサービスであれば、大きな変更なしにPCと同等のサービスを提供できる。しかもWi-Fi+3Gモデルであれば、場所を問わずサービスへのアクセスが可能だ。

 冒頭で述べたiPadの強みとは、このような「PC並の解像度と柔軟な操作性を発揮するマルチタッチ液晶を備えたハードウェアとしてのバランスのよさ」にある。今回のiPad 2も、そのバランスのよさに磨きをかけたプロダクトといえる。企業では当面、この点に着目した利活用が大半を占めるのではなかろうか。

 しかし、電子カルテやSFA/CRMがiPadならではのものかと問われれば「否」だ。企業におけるiPadの利活用が次のフェーズへ進むためには、「電子カルテの先」を見据えなければならないだろう。

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