KDDIは携帯電話サービスや固定電話サービスなどの顧客に対応するコンタクトセンターシステムを刷新した。システムを構築したNECが11月13日に発表した。
KDDIが稼働させるコンタクトセンターは全国で約4000席。スマートフォンの急速な普及に伴って、コンタクトセンターへの問い合わせ数も急増しており、その内容も多様化、複雑化しているという。
このニーズに応えるために、NECはIP-PBXとして「UNIVERGE SV」シリーズ、自動音声応答(IVR)システムに「CSVIEW/VoiceOperator」、コンピュータアプリケーション連携(CTI)に米Genesysの「Genesys CIM Platform」を活用し、短期間でシステムを構築している。
刷新後のシステムは、振り分けルールの詳細な設定が可能となっており、過去にあった顧客からの問い合わせ内容からオペレーターに必要なスキルを定義。顧客からの問い合わせ内容に応じて、専門のスキルを持ったオペレーターに振り分けられるようになっている。必要なスキルを常に見直して、顧客を待たせることなく的確で効率のいい対応ができるようになったとメリットを説明している。
問い合わせへの対応状況をリアルタイムに把握して、柔軟なセンター運用が実現できたという。特定の問い合わせが集中して、応答率の低下が懸念される場合など、管理者はリアルタイムに問い合わせの状況を把握して、応対するオペレーターの人数を柔軟に変更できるようになっている。いつでもつながりやすいコンタクトセンターになったとしている。
刷新後のシステムには「お待たせ時間案内」機能が追加されている。これは、電話の待ち時間の目安を音声や画面表示で案内して、顧客のフラストレーションを抑制するというものだ。また電話での問い合わせに対してメールで回答できるようにもなっている。口頭では伝えにくい詳細な操作手順のお知らせ、時間のない顧客への対応では、参照するウェブサイトのアドレスなどをメールで案内するなど、顧客の状況にあわせてサポートできるようになっているという。