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日本HP副社長が語る再生のシナリオ

松岡功

2012-12-21 11:13

 本連載「松岡功の『今週の明言』」では毎週、ICT業界のキーパーソンたちが記者会見やイベントなどで明言した言葉をいくつか取り上げ、その意味や背景などを解説している。今週は、日本HPの岡隆史取締役副社長執行役員と、日本マイクロソフトの藤本恭史 業務執行役員の発言を紹介する。


 「2013年度はHPとして事業再建にまい進する」
(日本HP 岡隆史 取締役副社長執行役員)

日本HPの岡隆史 取締役副社長執行役
日本HPの岡隆史 取締役副社長執行役

 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)が12月4日、PCおよびプリンタを活用したビジネス向けソリューションを紹介する販売代理店向けイベント「PPS(Printing and Personal Systems) APJ Channel Odyssey」を東京・秋葉原で開催した。

 プリンティング・パーソナルシステムズ事業を統括する岡氏の冒頭の発言は、同イベント開催に先駆けて行われた記者会見で、グローバルHPの事業展開について説明した中での印象的なコメントである。

 岡氏によると、同イベントはHPが今年5月にPCとプリンタの事業組織を統合したことを受け、アジアパシフィックおよび日本(APJ)地域の主要都市で11月から順次開催しているもので、販売代理店向けにHPのビジネスの概況およびPCとプリンタを組み合わせた新たなソリューションなどを紹介するのが主旨だという。

 記者会見も同イベント会場で行われ、HP複合機とPCで書類のデジタル化によるワークフロー改善を提案したセキュアなシステムなど5つの新ソリューションの実演を披露していた。それらの新ソリューションの内容については他稿に委ねるとして、ここでは岡氏が説明したHPの事業展開の話が非常に興味深かったので紹介しておきたい。

 岡氏はまず2012年度(2012年10月期)を振り返って、「グローバルHPとしては非常に厳しい状況で、人間で言えば身体の隅々まで“健康診断”を余儀なくされた年だった」と説明。その理由として、この3年間で3人のCEOがたびたび代わったことから、三者三様の戦略に右往左往したことや、買収したEDSにおよそ8000億円、オートノミーにおよそ7000億円の減損処理が発生したことから、年度決算で1兆円を超える赤字に陥った点を挙げた。

 ただ、本業自体が大きく落ち込んでいるわけでなく、直近の四半期ではそれまで一時的に1桁台になっていた売上高営業利益率が2桁台に回復しているという。

 そして今年11月からスタートした2013年度。岡氏は「健康診断を終え、傷ついたバランスシートを修復しながら」と前置きして冒頭のように語った。ただ、「2013年度は引き続き世界的に景気が厳しいと見られることから、急回復は見込んでいない」とも。そうした中でもこれまで以上に開発投資を積極的に行い、「2014年度から再び成長軌道に乗って、2015年度にその勢いを加速させ、2016年度には他の追随を許さない業界のリーダー企業になる」と力を込めた。

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