米国家安全保障局(NSA)の元契約職員Edward Snowden氏が漏洩した最新の文書は、35カ国の首脳の電話がNSAによって監視されていることを示している。
このニュースを最初に伝えたThe Guardianによると、200件を超える電話番号が米政府職員から手渡されたという。その中には、35人の首相や大統領の電話番号も含まれるが、いずれも流出した文書に名前は挙がっていない。
だが、こうした監視からは「報告価値がある情報はほとんど」得られなかった。このことは、各国の首脳は現代においても、国家安全保障にとって極めて重要なこと(または、何らかの関連性があること)について電話で話そうとはしないということを示唆している。
2006年の日付があるメモには、35件の電話番号が「その後に監視対象となった他の番号につながる重要な情報を(提供する)」のに役立ったという説明がある、とThe Guardianは報じている。
今回のニュースが報じられた前日の米国時間10月23日には、ドイツ紙Der Spiegelの記事がAngela Merkel独首相に対する盗聴行為を初めて報じたのを受けて、Jay Carney米大統領報道官が、米国はMerkel首相の通話を監視していないと発表している。だが、この声明は、念入りに作成されてはいたものの、過去の盗聴疑惑について一切触れていないことから、独政府関係者の懸念を払拭する役には立たなかった。
Reutersによると、こうした監視が行われていたとすれば、同盟関係にある米独2カ国間の「信頼を裏切る重大な行為」だ、と独首相報道官は述べたという。
20日には、メキシコのFelipe Calderon前大統領の電子メールがNSAによって傍受されていたと報じられた。NSAは、「外交や経済、内政に関する通信」を傍受できたという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。