富士通ほか、IPv4枯渇対策技術の大規模実証実験に成功

NO BUDGET

2013-12-11 18:27

 富士通と富士通コンピュータテクノロジーズ、独立行政法人情報通信研究機構(NICT)、北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)は12月11日、「IPv4枯渇問題」を解決する技術の大規模実証実験に成功したと発表した。

 実証実験で用いられたのは、富士通が開発した技術「SA46T-AS」。IPv6ネットワーク上でIPv4アドレスの共有と通信を可能にするもので、同じIPv4アドレスを複数の機器に割り振って使うことができる。IPv4アドレスの枯渇によってIPv6への移行が迫られているものの、インターネットのサーバなどIPv4グローバルアドレスが必須となる部分で新規割り当てができなくなれば、サーバを増設できなくなると予測されている。この課題に対し、複数の機器に同一のIPv4アドレスを共有させ、ポート番号で識別、IPv6アドレスによりカプセル化して運用できるようにしたのがSA46T-ASだ。

 SA46T-ASの実証実験は2012年6月に開催された「Interop Tokyo 2012」でサーバ数台程度の小規模なものが行われていたが、今回は大規模な環境で安定稼働や実用性能を発揮できるかを確認すべく、NICTの大規模ネットワークテストベッド「StarBED」を用いた大規模展開実証が実施された。StarBEDでの実証には、1物理サーバあたり128の仮想サーバを載せ、12台の物理サーバで合計1536の仮想サーバが用いられた。

 実証実験の結果、基本動作の安定稼働、規模追従性の実証などを確認し、十分実用性があることが実証されたという。この内容については、12月12日~13日に広島大学で開催される「情報処理学会第6回インターネットと運用技術シンポジウム」(IOTS2013)で発表される予定となっている。

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