京都銀行は、ネットバンキングでのフィッシング詐欺などから顧客を守るためにフィッシング対策システム「PhishWallプレミアム」を稼働させた。製品を提供したセキュアブレインが2月17日に発表した。
京都銀行は、フィッシングに警戒するとともに“Man in the Browser(MITB)攻撃”も警戒している。MITB攻撃は、マルウェアがHTTPやHTTPSの通信の中間に入り込んで、HTMLを改ざんする。ネットバンキングでのMITB攻撃では、暗証番号や乱数表の内 容を盗み読んで、その情報を使って現金を引き出す。
PhishWallプレミアムは、顧客のPCからアクセスした企業のウェブサイトが本物かどうかを確認する。PhishWallプレミアムを導入した企業のウェブサイトにアクセスする顧客のPCがMITB攻撃を仕掛けるマルウェアに感染していないかも確認する。感染の兆候を発見した場合は、警告を出して不正な画面への入力を防ぐ。
PhishWallプレミアムでは、MITB攻撃特有の“ふるまい”をチェックして検知するため、同様のふるまいをする類似マルウェアも検知が可能としている。マルウェアの無効化機能で顧客のPCがマルウェアに感染している場合でも情報を詐取される危険な状態を回避できるとした。
セキュアブレインはMITB攻撃について、各金融機関は顧客に注意喚起しているが、不正なサイトも正規のサイトとして表示されてしまうケースもあるため、偽物と見抜くことが難しく、対策が急務と説明している。