エンタープライズソーシャルネットワーキングを手がけるYammerを2年前に12億ドルで買収して以来、MicrosoftはYammerの独立経営をかなり容認してきた。
しかし、Microsoft経営陣は、サンフランシスコに拠点を置くYammerの事業をもう少し強く掌握しようとしているのかもしれない。
Yammer共同創設者のDavid Sacks氏は米国時間7月24日、MicrosoftとYammerを去ることをTwitterへの投稿で発表した。
Sacks氏はツイートの中で、「現在そして過去のYammerファミリーに素晴らしい6年間を感謝したい。Microsoftには、素晴らしかったこの2年間を感謝したい」と述べた。
MicrosoftはYammerを買収して以来、同社のエンタープライズソーシャル機能を「Office 365」や「SharePoint」など複数の自社製品に組み込んできた。Microsoftは、自社のテクノロジのアップデートとイテレーションをより迅速に行う方法に関して、Yammerの手法をいくつか採用している。
今から1年前、Microsoftは「Yammer North」チームをレドモンドに創設した。同チームの目的は、MicrosoftとYammerの連携を支援し、Microsoftのプロセスや思考をYammerチームに還元するのが適切な場合にそれを実行することだった。
しかし、Microsoftは現在、YammerをOffice 365と「Outlook」の開発チームに組み込もうとしている。これらの開発チームの統括者は、MicrosoftのコーポレートバイスプレジデントであるRajesh Jha氏だ。筆者が情報筋から聞いた話によると、Jha氏のチームのリードを務めるKristian Andaker氏がサンフランシスコに転勤し、当地で「Yammer Engineering」チームを統括する予定だという。
Yammerに何が起きているのか、と筆者がMicrosoft関係者に尋ねたところ、同社は以下の声明を出した。
YammerはOffice 365にとって欠くことのできない要素だ。Office 365は50万以上の組織に利用されており、毎日、彼らの働き方に変化をもたらしている。2012年にYammerを買収して以来、当社はYammerと連携して両社のエンタープライズソーシャルの利点を統合し、それを当社のすべてのOffice 365顧客に提供してきた。Yammer体験はOfficeのいたるところに広まり、コラボレーションや共同作業を行う新しい方法を人々に提供している。そのことを考えると、ソーシャルとコラボレーション、およびコミュニケーション体験を統合して提供し、企業がネットワークのように機能することを可能にするプロセスの次の論理的ステップとして、Yammerの組織を当社のOutlookとOffice 365 Sharedのチームと統合すべきときが来た。
われわれはDavidのYammerとMicrosoftへの献身に感謝し、彼の今後の活動の成功を祈っている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。