IBMは、大量のデータを活用してサイバー犯罪に対処するための、新たなエンタープライズ向け情報分析ソリューションを発表した。
IBMの米国時間10月27日の発表によると、この新ソリューション「IBM i2 Enterprise Insight Analysis」(EIA)は高速分析機能によって犯罪捜査を支援するソフトウェアで、「数百テラバイト規模のデータと無数のオブジェクトの中に紛れて見えにくくなっている関係性をわずか数秒で発見」できるという。このシステムは複数のソースから取得したデータを融合するため、企業が脅威をより深く理解できるようになるほか、視認性も向上する。その結果、企業はセキュリティを向上できる。
IBMは、大量のデータを迅速に分析することで弱点や犯罪の可能性を発見できるようにしたいと考え、EIAの開発に取り組んできた。例えば、国内の小売業者は、顧客のクレジットカードデータが盗まれて売却されたことに気づいていないかもしれない。しかし、さまざまなトランザクションパターンをつなぎ合わせれば、その犯罪が明らかになる可能性がある。
「EIAはそうした隠れた関係性を、異なるソース間で最大6つのレベルに分けて紐解くことができる。企業の記録やソーシャルメディアでの会話、リモートセンサやサードパーティーアプリケーションがアクセスするデータといったものがソースとなる。開発が展開する中で、EIAは24時間体制で忠告を発し、攻撃と同じ速度で、新たに発見された関連のある異常事態を積極的にアナリストに警告する」(IBM)
「IBM Power Systems」をベースとするIBM i2 Enterprise Insight Analysisは、標準機能と以下の機能を通して、既存の構造を補完することができる。
- 強化された可視化機能:多次元のビジュアル分析。
- 必要に応じて拡張できるオープンなモジュール型アーキテクチャ。
- 組織内外での相互運用性:このシステムはオープン設計を採用しているので、脅威に関するデータを容易に共有することが可能。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。