Mozillaは米国時間11月13日、「Firefox」ブラウザで新しいタブを開いたときの、頻繁に訪問するサイトのタイルが表示される場所に、広告を表示すると発表した。Firefoxで「Enhanced Tiles」と呼ばれるこれらのサムネイルの多くは、お気に入りのサイトを開くためのリンクとして残されるが、今後は、一部がスポンサーのロゴやその他のプロモーション画像になる。
MozillaのNew Tabページに加えられた変更によってEnhanced Tilesが表示されるようになった。
提供:Mozilla
Mozillaは、スポンサー提供のタイルによって、非営利団体としての同組織の価値を損なうことなく強力な広告団体に働きかけられると期待している。広告は、Mozillaにとって新たな収益源となる可能性も秘めている。Mozillaは資金の大部分を、Googleをデフォルトの検索エンジンとして採用する契約で得ている。
Mozillaのコンテンツサービス担当バイスプレジデントで、今回のタイル広告を統括するDarren Herman氏はインタビューで、「他の誰にもできない規模の広告が可能であることを実証する」と述べた。
今回のイニシアチブの背景には、Firefoxがライバル製品にシェアを奪われ続けているという状況がある。Net Applicationsが実施する、個人ユーザーの日々のインターネット活動に関する調査によると、PCブラウザとして最も高いシェアを誇るのは「Internet Explorer」で58%、続いて「Chrome」が21%、Firefoxが14%であるという。
Herman氏は、スポンサー提供タイルに関して「実行可能な最小限のデータしか収集しない」と述べた。Mozillaはユーザーの位置を収集するが、ユーザーが存在する国、タイルのインプレッション数、タイルがユーザーによって「New Tab(新しいタブ)」にピン留めされた回数または削除された回数以上の具体的な情報は収集しないという。
Firefoxユーザーに表示される広告は、ユーザーの使用期間によって異なる。新規ユーザーには、MozillaサイトやMozillaのパートナーのスポンサー提供タイルが表示される予定だ。
Firefoxを1カ月以上使用しているユーザーには、閲覧履歴に基づくスポンサー提供タイルが表示される。それらのタイルには、広告主が定めたカスタマイズされたスクリーンショットやロゴを表示することができる。
Firefoxは、広告を無効にするオプションをユーザーに提供する予定である。広告を無効にしても閲覧機能に影響はないと同社は述べた。
MozillaのEnhanced Tilesは、Mozillaに関連したリンクを新しいFirefoxのNew Tabページに表示する。
提供:Mozilla
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。