スーパーコンピュータのランキング「TOP500」が発表された。ペタFLOPS規模のシステムが大半を占めた今回も前回同様、中国のスパコンが首位となった。TOP500は半年ごとに発表される、スパコンの処理性能ランキングだ。
提供:Top500
国別で見た場合、米国と中国のスパコンがともに171台ランクインしており、全体の3分の2強を占めている。性能面は93ペタFLOPS(1ペタFLOPSは毎秒1000兆回の浮動小数点演算を実行できる性能)を達成した中国の「Sunway TaihuLight(神威・太湖之光)」と、34ペタFLOPSを達成した中国の「Tianhe-2(天河二号)」が前回と同様、1位と2位を獲得した。
ドイツや日本、フランス、英国のスパコンも数多くTOP500にランクインしているが、ランキング入りする数を大幅に伸ばしたのは中国だ。1年前のランキングでは、米国が200台だったのに対し、中国は108台だった。
LINPACK(スパコンのピーク性能を測定するベンチマーク)のスコアでは、中国と米国がほぼ互角の戦いを見せている。また、1ペタFLOPSを超える性能を持つスパコンは上位117位を占めており、1年前の81台から増加している。
今回のランキングにおける注目点は以下の通りだ。
- Intelのプロセッサが92.4%のシステムで使用されている。
- IBMの「POWER」プロセッサは22台のシステムで使用されており、AMDのプロセッサは7台のシステムで使用されている。
- NVIDIAのGPUは60台のシステムで使用されている。
- システムプロバイダーという観点から見た場合、Hewlett Packard Enterprise(HPE)が140台でトップとなった。これには同社が買収したSGIの28台も含まれている。その次にLenovoが92台で続いている。
- システムの大半は企業が保有するものであり、研究機関と教育機関の保有台数はほぼ同じだった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。