日立製作所は11月30日、同社の最新技術を生かし、顧客やパートナーと共同でプロトタイピング(試作)を進めるオープンラボを開設すると発表した。同社の横浜研究所に開設され、2016年12月から運用を開始する。
オープンラボの内観。左からオープンオートメーション、システムモダナイジング、セキュリティオペレーションのラボ
今回開設したオープンラボは、(1)オープンオートメーション、(2)システムモダナイジング、(3)交通アナリティクス、(4)データ分析プラットフォーム、(5)セキュリティオペレーション――の5つのラボで構成され、それぞれの分野に対応する人工知能(AI)、アナリティクス(分析)、ロボット、モノのインターネット(IoT)、セキュリティなどの利用環境や開発環境を整備している。これらの最先端技術を活用し、事業や課題が一定程度まで具体化された段階でプロトタイピングや価値検証を実施する。
同社では、顧客や外部企業との共同作業による技術とソリューションの開発を「顧客協創」と名付けている。ラボでは、こうした顧客協創によって社会の課題を解決する先端技術を開発し、社会イノベーション事業の拡大を推進していく。同社はまた、2015年10月に顧客協創の過程でデザイン思考を活用し、顧客と課題やビジョンを共有する手法、ITツール、空間を体系化した方法論「NEXPERIENCE」を構築している。この方法論は、アプリケーション技術やプラットフォーム技術のプロトタイピングと価値検証を進める際にも活用される。
オープンラボの内容