IDC Japanは12月15日、2016年第3四半期(2016年7~9月期)におけるウェアラブルデバイスの世界出荷台数を発表した。同期間の出荷台数は前年同期比で3.1%増の2303万台。市場拡大がやや落ち着く傾向を見せており、2016年に入ってからは前年同期比の成長率が鈍化傾向にあるとした。
世界ウェアラブルデバイス市場 出荷台数推移、2015年第3四半期~2016年第3四半期(IDC Japan提供)
商品タイプ別で見ると、腕時計型が942万台、リストバンド型が1268万台で市場の96.0%を占め、腕時計型とリストバンド型がウェアラブルデバイスの主流となっている。
腕時計タイプは、米国Appleの「Apple Watch」に代表されるスマートタイプが284万台、ベーシックタイプが658万台となり、価格などの点で優位なベーシックタイプの出荷がスマートタイプを上回る状況が続いている。一方、スマートタイプは2四半期連続の前年割れとなった。
2016年第3四半期 世界スマートウォッチ(スマート型腕時計デバイス)出荷台数 トップ5ベンダーのシェア推移、2015年第3四半期~2016年第3四半期(IDC Japan提供)
IDC Japanは、スマートウォッチについて「万人向けのものでないことも明らかになった」とし、その用途について単純さを訴求できるフィットネス分野にフォーカスしている傾向を示した。今後は、スマートフォンと差別化できる利用体験を示すことが鍵となるとし、携帯電話の機能を統合したスマートウォッチが現れつつあることを指摘した。