IDC Japanは2月13日、2018年の世界ロボティクス関連市場の予測を発表した。2018年の全世界のロボティクスソリューションとドローンソリューションの総支出額は前年比22.1%の増加となり、1031億ドルに達する見通し。2016年~2021年の年間平均成長率は25.4%で、2021年には支出額が2184億ドルになると予想する。
世界ロボティクス関連のうち、2018年のロボティクスソリューションの支出額は940億ドルと見込まれる。支出額の70%以上のシェアを産業用ロボットソリューションが占めるとされ、支出額の最も多い組立製造業とプロセス製造業を合わせて600億ドルを超えると予測する。資源産業と医療業界は、2018年にロボットソリューションへ多大な投資が行われるとの見通し。
予測期間中、ロボットソリューションの支出額が最も急成長する業種は小売業と卸売業で、年間平均成長率はそれぞれ46.3%と41.2%になると見込まれるという。
2018年の全世界のドローン支出額は90億ドルで、2017年~2021の年間平均成長率は、ロボティクスと合わせた市場全体より高いも29.8%になると見られている。商用とコンシューマーのうち、予測期間中の支出額の半分以上のシェアを占めるのは商用ドローンソリューションで、5年間の年間平均成長率は36.6%になると見込み。
ドローン支出額が最も大きいのは公益事業と建設業で、それぞれ9億1200万ドル、8億2400万ドルの支出額を見込んでいる。支出額の成長率が最も高いのは教育業界の74.1%と州政府・地方政府の70.5%との予想だ。
地域別では、最大のロボティクス市場は中国で、予測期間中の支出額全体のうち30%以上を占めると見られる。次いで、その他のアジア太平洋地域(中国と日本を除く)、米国、日本の順になると予測される。ドローンの支出額の最大の市場は米国で、2018年は43億ドルとなる見通し。
次いで、西欧、中国、その他のアジア太平洋地域(中国と日本を除く)の順になると見込まれる。ただし、中国の55.5%、アジア太平洋地域(中国と日本を除く)の62.0%という高い年間平均成長率によって、2021年にはロボティクスソリューション市場、ドローンソリューション市場ともに西欧を上回る支出額になることが予測されている。