NTTデータは4月24日、ヒューマングループと協業し、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)ソリューション「WinActor」に関するユーザーの技術習得レベルを客観的に評価する検定サービス「RPA技術者検定(WinActor)」を、5月1日から開始すると発表した。
RPA技術者検定では、基本的な操作を習得したユーザー以上を対象とし、レベルに応じて「プロフェッショナル技術者」「エキスパート技術者」「アソシエイト技術者」の3段階の評価を行うというもの。これにより、ユーザーにとってはスキルをアピールできる客観的な指標になり、明確な目標が生まれることでスキル向上のモチベーションが高まるとしている。
また、企業にとっては社内に広くRPAを活用できる人材を定着させることで、RPA人材による主体的な働き方改革の促進と、活動の継続が期待できる。また、本検定に加えて、RPAの未経験者などを対象に、RPA(WinActor)の概要を簡潔に体感・学習できる無料の「RPA入門講座(WinActor)」も提供開始する。
NTTデータはこれまで、RPAソリューションWinActorや、管理統制ロボットWinDirector、導入支援コンサルティング、技術研修などを800社を超えるユーザー企業に提供しており、日本で求められる業務の自動化には、現場のユーザーが主体となるRPA動作シナリオの作成が有効と考えているという。
実際、2017年9月に開催された「RPA/ビジネスAIカンファレンス2017」のアンケートでも、過半数の企業から、「RPA動作シナリオの作成はベンダーに委託せず、自ら使いこなしたい」との回答があり、利用者もシナリオ作成の自習環境や、高めた技術力に関する客観的な評価を求めていることがわかった。
こうしたニーズに対応するため、NTTデータでは、2017年11月1日よりRPA技術研修(WinActor)を全国9拠点にて提供し、これまでに約5000人が受講している。ここで習得した技術の継続的な活用を促すため、ヒューマングループと協業し、高めたスキルのレベルを客観的に評価する指標となるRPA技術者検定を開発し、併せてこれからRPA未経験者向けに無料のRPA入門講座を提供開始した。
WinActorの技術習得レベルを評価する検定としては、今回のNTTデータの試験は国内初の試みになるという。NTTデータでは、初年度3000人の検定試験受験者を目指している。
今後NTTデータは、RPA技術者検定により、RPAスキルの客観評価による地位向上および企業の働き方改革の促進に寄与していくとしている。